189.繭糸から直接作製するインテリア用の絹新素材(1998)

高林千幸、彦部孝吉、宮崎栄子、伊坪友子、中村邦子(2000)立体形シルクシェル繰製機構の開発とその製品化.日本蚕糸学雑誌 69(3)215-219

1.立体形の繭糸構造物“シルクシェル”の製造方法には円筒形(円錐形)および球体形の2種あり、これらは共に繭から解離した繭糸を円筒形あるいは球体形の型に濡れた状態で巻き付け、乾燥後その型を取り除きランプシェード等の製品とする。

2.シルクシェルは黄繭、笹繭、天蚕繭等の天然の色をそのまま製品に生かすことができる。

3.平面状の絹新素材として、“フラットシルク”および“プレスドシルク”の2種開発した。フラットシルクは大きな円筒に繭糸を交錯することなく1本1本横に並べる形で巻き付け、金属様光沢を有するペーパーライクな素材としたものである。プレスドシルクは色繭及び普通繭で繰製したシルクウェーブ(多くの繭から一度に繭糸を引き出した無抱合繭糸束)を混繊して任意の大きさに広げ、湿潤状態で高温プレスした織物風の素材である。これらは従来の絹和紙(短繊維絹糸とポリエステルとの混繊紙)とは異なり、襖紙・タペストリー等のインテリア製品としての展開が期待される。

※高林千幸、中島健一、田村泰盛「繭糸による立体形状構造物の製造方法並びに装置」(特許登録:29395281999年6月18日)


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