191.PCR-RFLPによるヒメハナカメムシ類の種の識別(1998)

川崎建次郎、清水 徹、村路雅彦、日本典秀(1999PCR-RFLPによるヒメハナカメムシ類の識別.蚕糸昆虫研ニュース No.454

1.普通に見られるヒメハナカメムシ類は日本に5種が分布しているが、そのうちの1種を除いて形態的に酷似しており、雄成虫の交尾器を調べないと識別が非常に難しく、雌成虫や幼虫では識別が困難である。そこで、DNA多型による種の識別法を検討した。

2.同所的に分布するナミヒメハナカメムシ(ナミ)、コヒメハナカメムシ(コヒメ)、ツヤヒメハナカメムシ(ツヤ)、タイリクヒメハナカメムシ(タイリク)に加えて、琉球列島以南のみに分布するミナミヒメハナカメムシ(ミナミ)を材料とした。

3. rDNA(リボソームRNA遺伝子)中の非コード領域であるITS1Internal Transcribed Spacer 1)領域のPCR-RFLPによって種の同定を試みた。ヒメハナカメムシ成虫は、1個体ごとにキチナーゼ処理またはプロテイナーゼ処理をしたものをDNAテンプレートとしてPCRを行った。塩基配列情報から、制限酵素による切断片の電気泳動像での識別に適していると考えられるHaeVを用いて、多型を検出した。

4.制限酵素HaeVを用いたrDNAITS1領域のPCR-RFLPによって、ミナミ以外の主なヒメハナカメムシ類を区別できた。

5.ミナミ以外はナミ6、コヒメ3、ツヤ2、タイリク3の複数系統を用いたが、種内で一貫した結果が得られ、識別手法として有効であることが示された。


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