207.昆虫抗菌性蛋白質改変による抗炎症ペプチドの作出(2000)

Ishibashi, J., H. Saido-Sakanaka, J. Yang, A. Sagisaka and M. Yamakawa (1999) Purification, cDNA cloning and modification of a defensin from the coconut rhinoceros beetle, Oryctes rhinoserus. Eur. J. Biochem. 266: 616-623

1.カブトムシディフェンシンの活性中心を改変した4種類の合成ペプチドは、黄色ブドウ球菌、大腸菌、MRSA、緑膿菌やミズムシ菌(カビ)に対して低濃度で抗菌活性や抗カビ活性を示した。

2.4種類の改変ペプチドは、リポソームからのグルコース漏出実験から細菌の細胞膜に作用することが示唆され、またネズミの繊維芽細胞に毒性を示さないことや、ウサギの赤血球に対して溶血活性がないことが分かった。

3.ネズミ由来のマクロファージ培養細胞を用い、LPSで活性化したTNF-α遺伝子の発現に対する改変ペプチドの抑制効果を調べた結果、3種のペプチドは強く抑制した。

4.TNF-α遺伝子発現を強く抑制した3種のペプチドは、ネズミを用いた生体実験でMRSA感染の高い治癒効果を示した。しかし、TNF-α遺伝子発現を抑制しなかった1種は治癒効果がなかった。


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