は じ め に

 製糸工場の工場長さんや工務課長さん達の悩みの一つに「製糸技術を教えるための適当な本がない」と聞いて久しくなります。
 日本製糸技術経営指導協会では、平成4年度の事業として新任者向けのわかりやすい本の作成に取り組み、「はじめてシルクを作る人のほん」の発行にこぎつけました。
 日本の今の製糸技術のもとになる近代的な技術は明治の初めにフランス、イタリアから入ってきました。この技術は日本の技術者が改良に改良を重ねて今では自動繰糸機の発明をはじめとする世界で最も進んだ技術となっています。
 この優れた製糸技術を皆様方に引き継ぐことにより、外国の生糸の品質より優れた、しかもシルク製品を生産する方々にも喜ばれる生糸が引き続き生産されることになります。
 この本は、生糸の原料となる繭はどのような性質を持っているか、生糸はどのようにして作られるか、織物・編物などのシルク製品は生糸にどのような品質を求めているかなどについて、製糸業に初めて従事する方々や製糸工場で生糸生産に従事する方々等だれにでもわかっていただけるように、製糸技術の基本を述べたものです。
  「はじめてシルクを作る人のほん」が製糸工場の皆さんの、お役に立ちますよう心より願っています。
 この本は当協会の技術経営改善評議委員会(委員長 間 和夫氏)にお願いして編集して頂きました。大槻 智氏、河瀬和人氏及び水出通男氏が資料収集、構成、内容等協議を重ねて、執筆は水出通男氏が当たりました。
 委員各位および編集執筆に当たられた各位に厚く御礼中し上げます。
平成5年3月

日本製糸技術経営指導協会
会長 坂本雄次郎  

執 筆 者 水 出 通 男
執筆協力者 大 槻   智
河 瀬 和 人
編集委員 技術経営改善評議委員会委員
大 槻   智 日本シルク株式会社 顧問
勝 野 盛 夫 蚕糸科学研究所 副所長
河 瀬 和 人 飛騨繭糸販売農業協同組合連合会高山社工場長
長谷川   茂 株式会社大和三光製作所取締役営業部長
水 出 通 男 駒沢女子短期大学 講師
嶋 崎 昭 典 信州大学繊維学部 教授
(委員長) 間   和 夫 蚕糸科学研究所 所長
西 出 照 雄 蚕糸・昆虫農業技術研究所製糸試験部長

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