Q: 出柄繭の煮方や扱い方を教えてください。
天蚕の出柄繭がたくさんあります。野外のものではなく、卵を採るためのものです。
この繭から生糸をとりたいのですが、上手にできません。江戸時代の文献などには、出柄繭から糸をとったという記述がありますが…。開いた口には卵白を塗布して固着させていますが、繭層全体が煮える前にどうしてもボヤボヤとなってしまいます。煮方が悪いのかもしれませんが…。


A1: 農文協の出版物で、中嶋福雄著、『天蚕』という本があります。そこに、操糸についての記述がありますので参考にしてみて下さい。
 また、群馬県の機関に「繭糸技術センター」というのがありますので(出柄繭については操糸していないかもしれませんが)、問い合わせてみられてはいかがでしょうか(TEL: 027−261−7890)。

A2: 出柄繭天蚕の繰糸に関しましては古老の言い伝えとして穴に卵の淡泊を塗布し補強、そして煮繭、繰糸と言う言い伝えがあります。その技術を見たことはありません。
今は出柄繭は真綿に、そして手紡糸にがベストと考えます。

A3: 出殻の穴の部分は繭糸が分繊した形となっており、同じに煮繭をしますと、その部分がどうしても煮繭が進みずるけるようになります。そこで、卵白を塗り、乾かして、卵のタンパク質でその部分を固めるという方法がとられています。 出殻繭を繰糸する場合は、繭が浮いて繰糸がしづらいので、繭の中へ穴から蛹しんなどの屑ものを入れて繭にある程度の重さをつけてやると繰糸張力のバランスがとれて繰りやすくなります。
 煮繭で繭全体がボヤボヤになるとのことですが、穴が開いていますので、繭は外と中から煮えることになります。煮えすぎると緒糸が多くなり、緒糸製造になってしまいます。天蚕繭の場合はいずれにしても外層を一皮むくような状態としてからでなければ糸が出てきませんので、外層緒糸をなるべく少なくし糸となる部分をなるべく多くするという、その辺のバランスをいかに見つけるかがポイントとなります。ですので、ある程度煮繭をしておいて、あとは外側から煮ながら繰糸するという方法がとられています。


 目次に戻る     SilkNewWaveのページに戻る