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Subject: [silkmail:25] 読みました <Kazuhiro Hirose > 2001/10/03

私の早速『暮らしの手帖94』(2001年10.11月号)の特集「皇居紅葉山御養蚕所に
おける皇室のご養蚕のルポ」(10頁)、対談「カイコの科学、蚕糸業の未来」(4
頁)、ルポ「群馬の養蚕農家をたずねて」(6頁)を読みました。
真ん中の対談「カイコの科学、蚕糸業の未来」を極論ですが、この対談を否定してこ
そ、皇后様の御希望「日本産の絹が、実生活のどこかでとけ込んでくれる夢」。そし
て伊藤様の「日本の養蚕業の守り手たらんとする上州人の気概」に報われると思えて
なりません。
まず繭生産の急激な減少を国際競争力の低下が主とした原因と言う。こうした言い方
は評論家なら、この業に携わらない人なら妥当と思いますが、蚕糸絹業に携わる者と
してはわが身にこそ上記の原因を求めるべきであると思います。
フランスの蚕糸業の歴史を見ても、ここの二氏は当然、国産繭の、生糸の、絹織物の
国際競争力がなくなることは想像できたはずであり、その想像の上に研究政策が出来
たはずです。蚕糸絹業の技術開発の停滞こそ、衰退の要因であると私は考えます。
私は機屋ですが、自身の技術未熟、見識不足、努力不足こそが絹需要を減少させ、ま
た国際競争力低下の原因であると考えています。決して評論家にはなりません。
この対談から私は二氏に「日本の養蚕業の守り手たらんとする学者、研究者の気概」
を感じられません。
私は今の国際生糸価格の10倍以上の繭とそれに見合った生産技術(製糸技術、織物
技術)を模索することしかないと思います。
今の製糸、織物技術では品質より、常に価格が問われる技術です。
日本産の絹が、実生活のどこかでとけ込んでくれる夢を持ち続けたいと思います。

廣瀬収宏   Kazuhiro Hirose
silkhiro@avis.ne.jp