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Subject: [silkmail:27] 蚕糸現地検討会に参加して <NISHIDE > 2001/10/10

 過日、千葉県下において蚕糸研究者、地元周辺地域で
染織・工房等で活躍するグループや大学等の方々が集
う、研究会に参加しました。研究会では今後の蚕糸研
究の在り方や、生活者が絹に何を求め・期待している
か等々の視点からの話題提供と、これらの話題を中心
として会議終了時刻を大幅に延長せざるをえないほど
の極めて活発な議論がなされました。いろいろな立場
の方々との議論を介して、蚕糸研究・技術者だけで構
成された会では得られ発想・動向・ニーズ等々の意見
・情報をしこたま仕入れることができ、満腹感のある
会議でした。
 この一例として、議論の中で染織に関わっておられ
る生活者の一人から、絹は「美しすぎる」との発言が
ありました。当然のことながら、和装と洋装分野では
絹への思い・期待が異なる部分があり、この発言に対
する受け取り方は様々であると思います。しかし、私
が持っていた絹へのイメージからすると、思わぬ一言
として新鮮に、しかも深刻に受け止めました。この一
言には、今後の、いや現在の絹需要拡大や蚕糸研究の
在り方などへの多くの示唆が含まれていると思えるか
らです。
 会議を通じて感じたことは、例えば、多様な蚕品種
繭の生産技術、絹を利用した生活用素材の作出などの
研究成果や、生活者の絹への期待・要望などの成果・
情報が研究者と生活者の双方に充分伝わっていないこ
とが挙げられます。今後、十分な情報交流が望まれま
す。このため、また、蚕糸技術発展のためにも養蚕農
家や蚕糸関連者、地域で活躍する絹利用者、研究者ら
が積極的に一堂に会して交流を深め合う場を作り、こ
の場を核として全国のネットワークへと発展して行く
ことを願っています。また、この一手段として、この
silk wave がさらに活用されることを期待しています。

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独立行政法人農業生物資源研究所
 昆虫生産工学研究グループ
   西 出 照 雄
E-mail:nishide@nias.affrc.go.jp
TEL : 0298-38-6071
FAX : 0298-38-6072
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