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Subject: [silkmail:51] ブランド(4) <KINOSHITA > 2001/11/16

日垣隆氏による「ブランドとは何か?」について。

(4)偽ブランドとは、プレタポルテの運命でもある。

     物書きの業界とファッションの業界とすごく
離れているようですが、しかし、お金の流れは基本的に
同じです。
『アンアン』とか『ノンノ』だって、例えば僕が10万
円の原稿料を貰って書くとします。『アンアン』だった
ら120万部とか印刷するわけですから、僕が貰った10万円
を120万部で割れば、1部当たり0.12円しか貰ってないと
いうことになるでしょう。もし1部しか発行してなかっ
たら、1部あたり10万円貰うことになりますが。

 洋服も19世紀くらいまでは注文服だった。例えば、
ある人が頼んだらその人にデザイナーがデザインをして、
寸法計ってね。それを着せる。そうすると今のお金でい
えば300万円とか400万円とかとんでもないお金を貰うこ
とができた。シャネルなんて、そうだったわけですよね。

 ところが、それをレディメイド(既製服)にしてい
くということは、要するにコピーということになる。
今年の流行はこういうものだと100個くらい作っておい
て、あとはライセンス契約で「これを元に作ってくださ
い」と言うわけですよね。それで、9号とか11号とかサイ
ズを決めてやってるのだけれども、それぞれに合わせて、
セミ・レディオーダーみたいな形で作る。だから本家本
元のものをライセンス契約でコピーするのがブランドの
正体です。

 一方、偽ブランドは、ブランドに必然的に付きまと
ってしまうものです。つまり同じことやってるわけです
よね。デザイナー、チーフデザイナーが作ったものを、
全世界でライセンスを貰った所だけが商品としてコピー
することが出来る。
            しかし、「コピー」というのは、本
当は偽物という意味なのです。複写という意味でしょ。
だから、ライセンスの許可を得た所が作ったらOKで、
ライセンスを貰ってない所が作ったら偽物となってしま
うだけです。
         ブランドの本質として、オートクチュール
で作ったものをプレタポルテにするいう作業は、偽ブラ
ンドを作る事と全く同じことだいうことです。

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独立行政法人 農業生物資源研究所
ゲノム研究グループ
木 下 晴 夫
E-mail:hkinoshi@affrc.go.jp
TEL:0298-38-6196