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Subject: [silkmail:72] Re: 展覧会 <Chikayoshi Kitamura > 2002/01/28

土曜日に、銀座界隈をはしごして回りました。
「美山織工芸展インTOKYO」は、今から30年ほど前に、西陣織の手織り技術をベースに
して、手作りのへらやくしで柄にあわせて色糸を使い分けて立体感のある緻密な模様
を織る技法を編み出した人たちの帯を中心にした作品展でした。どれもこれも素晴ら
しい、意表をつく作品ばかりで目の保養になりました。帰り道でふと考えたのですが、
美山織ということになっているけれど、糸は西陣から仕入れているわけだし、美山で
織っているから美山織になっているだけで、山科で織れば山科織、鎌倉で織れば鎌倉
織ということになるんじゃないのかな?あれは、地場産業ではなくて、一種の観光事
業じゃないのかな?といろいろ考えさせられました。
岩村操織布展も見てきました。小さな会場に平織りのすてきな布がたくさん展示され
ていました。シルクステンレス糸(シルクと50ミクロンステンレスを撚糸したもの。
本来、重油を精製するフィルターとして使われていた素材)で作られた布、エリ蚕の
布など、これも素敵な布が展示されていました。「エリ蚕はどなたかに委託して飼育
してられるのですか」と聞いてみました。とてもそこまでやってられないので、中国
かインドから輸入しているのを買われるのだそうです。岩村さんのお仕事は芸術活動
なんだなと思いました。産業活動と芸術活動の違いって何なんでしょう?

Chikayoshi Kitamura (NIAS/MAFF) kitamura@affrc.go.jp