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Subject: [silkmail:225] Re: 『八方にらみねこ』 2004/11/25 <H-mouri >

猫は昔から蚕を上手に飼う技術の1つ(?)としても
考えられていました。
江戸時代の蚕書、「養蚕須知」(寛政6年、1794年、
吉田友直著、群馬県渋川市出身)には、
「養蚕の家にては好猫を大家にては二疋三疋小家にても一疋必ず飼ふべし。
鼠の防ぎは猫にあらざればならぬなり。鼠防の術色々ありといへども猫の利便に及ぶ
事なし。」
との記述があります。

群馬県の新田岩松の殿様は絵が上手で、猫の絵を好んで描きました。
この絵は、新田の猫絵、八方睨みの猫、万次郎の猫などと呼ばれ、蚕室などに
恋の絵を飾ると鼠被害の防止なるとされ、養蚕農家には珍重され、信仰の対象なりま
した。
猫絵は、群馬県尾島町世良田の東毛歴史資料館に常設展示されています。
また当館(9月の養蚕〜昔と今〜で展示した。)や群馬県立歴史博物館にも収蔵され
ております。

明治初め蚕種輸出が盛んな頃、種と一緒に海外にも輸出され、殿様はバロンキャット
として有名になりました。

ご存じの方もいらっしゃるかとは思いますが。

*****************
群馬県立日本絹の里
(財)群馬県蚕糸振興協会
企画管理課  毛 利  弘
〒370-3511
群馬県群馬郡群馬町金古888-1
TEL 027-360-6300
FAX 027-360-6301
Email:h-mouri@nippon-kinunosato.or.jp
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----- Original Message -----
From: "Chikayoshi Kitamura"
To:
Sent: Wednesday, November 24, 2004 4:12 PM
Subject: [silkmail:223] 『八方にらみねこ』


> 先日、絵本でも買ってやろうかと、孫を連れて子供の本専門の本屋に行きました。
> 一心に物色する孫の横で、何気なく本棚に目をやると『八方にらみねこ』という面
> 白そうな表題と、真っ赤な表紙が目にとまりました。中をみてみると、捨てねこだ
> った三毛の子猫が、拾ってくれたじいさま、ばあさまの恩返しのつもりで、お蚕を
> 鼠たちから守ろうとするのですが、ちびねこのみけでは力不足。そこで山に修業に
> 入り、やまねこさまから「八方にらみの術」を会得して、ついには、お札に書かれ
> るというような話です。なかなか、かわいいお札の絵なので、ついつい買ってしま
> いました。
>  この作品は、「母の友」(福音館書店)昭和55年3月号に掲載され1981年に講談
> 社から刊行されたものを、新装版として2003年に復刻したものだそうです。
> 文:武田英子、絵:清水耕蔵で1800円でした。
> 奥付に、武田英子さんの“この物語について”というのがあり、そこには
> “養蚕の歴史は、「魏志倭人伝」に書かれているほど古く、長いあいだ、わが国の
> 民族産業として人々の生活を支えてきました。とりわけ、近代では、国の経営に大
> きな役割を果たしました。
>  美しい絹の糸を吐くおかいこが元気に育ってくれるようにと、人々は、日夜見守
> り、心身をつかい、とりわけ主婦の働きは大きいものでした。また、おかいこが病
> 気やねずみにやられないように、蚕影明神や蚕玉様などの神様に祈り、蚕安全の猫
> の絵馬を奉納しました。猫も、ねずみ退治に一役を担ったのです。
>  今日では、いりいろな化学繊維が開発され、この物語のじいさやばあさが経験し
> たような養蚕の苦労は、だんだん忘れられていくようです。そのことを伝えたくて
> 清水耕蔵さんの絵に託して、この絵本を心をこめてつくりました。”とありまし
た。
>
> 何かほっとすると同時に、この本を「講談社の創作絵本ベストセレクションとして
> 現代に甦らせ」た講談社にも感謝です。
>
> Chikayoshi Kitamura (NIAS/MAFF) kitamura@affrc.go.jp
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