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昨年、 [silkmail:36] 上毛新聞「繭の記憶」(7)第2部「残照」−4−父の思い
の中で、“資料室にはなにもなかった。一人で家を守ってきた淑子さんが、アメリカ
に嫁いだ長女のもとで冬を越すことになり、旅立つ前の11月、県立歴史博物館(高崎
市岩鼻町)に引き取ってもらったからだ。段ボール箱に詰めると170個。……「とにか
く膨大な資料。しっかりとした整理方針を立ててから、じっくり取り組みますよ」と
学芸員。展示するまでには1年以上かかるという。高山社で学んだ若者たちは養蚕革
命の担い手だった。彼らはそれぞれの故郷に帰り、最新の技術を伝えた。その志の一
端が、資料を通して見えてくるはずだ。”という上毛新聞の記事を紹介しました。

この記事のその後ということで、昨日(3月17日)の朝日新聞夕刊文化面に、群馬県
立歴史博物館の館長(非常勤嘱託)に就任された黒田日出男東大資料編纂所教授の
「民間の創意と活力示す −1万4千点の寄贈資料に興奮− 群馬・高山社蚕業学校
に見る近代」という長文の投稿原稿が掲載されていました。

“並べられた資料の一部を見ているうちに身体中がゾクゾクしてきた。やはり近現代
史は凄い。中世史に比べて、歴史のディテールのわかる史料がなんと大量に残されて
いることか。写真資料もたくさん含まれている。写真資料を系統的に収集することは
歴史博物館の緊要な役割だと思っていた矢先であった。そして、歴史博物館は、近現
代史資料の収集と公開を大きな柱にしていかなければならないと確信したのである。
(中略)高山社の膨大な資料は散逸することなく博物館に寄贈され、現在その一部を
公開している。その意義は極めて大きい。日本の養蚕史と学校史の稀有な資料を見て
ほしい。現在も県民から関連する資料が次々と寄せられている。いずれ必ず全貌を明
らかにした総合的な企画展をするつもりである。”

ということでその時が楽しみですが、現在、第22回新収蔵資料展「高山社と蚕業学校」
展が23日までの予定で開催されているそうです。

Chikayoshi Kitamura (NIAS/MAFF) kitamura@affrc.go.jp