第2部 事例報告ー2−(6)

チャレンジわかば“カイコに学ぶ”
駒ヶ根市立赤穂南小学校4年2組 27名
同 担任 安藤久美子

安藤: きょうは、皆さんにお会いして活動の様子を発表できることを楽しみにしてきました。私たちは、「チャレンジわかば」を合言葉に学校生活を送っています。きょうは今までの総合的な学習の時間に取り組んできた蚕のことを発表します。学習の成果は、皆さんがお持ちの要綱の中に詳しく書いてありますので、その中でご覧ください。

 私たちは、蚕から、継続して飼育することの大変さとか、生命の大切さとか、地域のこととか、地域の人との出会い、それから地域の人からたくさんの知恵をもらって養蚕のことをたくさん学ばせてもらって、物すごく子供たちが成長したと思っています。きょうはその活動の様子を、簡単ですが、子供たちが自分たちで考えて発表できるようにまとめて、自分たちの言葉で発表しますので、ちょっとたどたどしいところがあったりするかもしれませんが、聞いてください。(注:○は一人のこどもの発言です)

○ 社会科で地域めぐりをしていたら、おまんじゅう屋の斎藤さんに会いました。
○ 斎藤さんのお店には「馬見塚饅頭」がありました。
○ 斎藤さんのお店では「馬見塚饅頭」を売っていました。「馬見塚饅頭」は、馬見塚祭りのときに売るものでした。そして、蚕玉様のことを教えてもらいました。

○ 話によると、馬見塚公園には蚕玉様が祀ってある馬見塚神社があると聞きました。
○ それで、僕たちは実際に馬見塚公園へ行って見てきました。

○ 神社をみんなで観察していると、神社の隣に石で作った蚕玉様があることに気づきました。
○ 蚕玉様を見てみると、10円や50円が供えられていました。
○ 馬見塚神社では、昔から蚕が元気に育つようにお祭りをしていて、今も続いています。
○ 感想を言います。斎藤さんが教えてくれた馬見塚祭りのことで、たくさんの蚕のことを学びました。これからも蚕のことでまだまだ知らないことがあると思うので、知りたいです。

○ 僕たちは、蚕を飼って蚕が成長した様子をまとめました。
○ 蚕の育つ順番は、まず、卵から孵化して、掃き立て、1齢、1眠、2齢、2眠になります。そして、2眠から、3齢、3眠、4齢、4眠、5齢となり、最後には熟蚕になり、繭を作ります。
○ 蚕は、大きくなるためにすごい時間をかけて脱皮をします。すごい時間をかけて脱皮をするので、びっくりしました。

○ 蚕は、脱皮を繰り返して、最後には熟蚕になり、糸を吐き、立派な繭を作り始めます。蚕は、一晩で繭を作り終わります。糸は東京タワーの5倍の長さになるそうです。

○ 蚕は、繭の中で脱皮をして、さなぎになります。そして、蛾になって、特別な液を出し、繭の一部を動かして出てきます。そしたら、雄と雌と交尾をして、雌は卵を一個一個大事に産んでいきます。蚕蛾は何も食べられないので、何日かたつと死んでしまうので、とてもかわいそうです。
○ 最後に、一人一人、蚕を育てた感想を言います。
○ 蚕を育てて桑の葉を食べているときは、      の行動が今まで見た中で全く違って、びっくりしました。
○ 蚕は、成長するためにすごく時間をかけて脱皮をすることにびっくりしました。
○ 蚕の普通の形は白だけど、1齢のときは小さく真っ黒でびっくりしました。
○ 蚕は3年のときにも飼ったので、4年になって自分から桑あげができるようになりました。

○ 学校の周りにある蚕玉様の勉強をしました。
○ どこでどんな蚕玉様があったか、私たちが発表します。

○ 蚕玉様と庚申様について説明します。
○ 蚕玉様は、蚕が病気にならないように建てられたものです。
○ 庚申様は、60年に1度建てられます。
○ 馬見塚神社は、蚕の神様が祀られています。ほかにも、不動明王や山の神様などがありました。庚申様もありました。

○ 公民館の横には、庚申様や蚕玉様がありました。幾つかの蚕玉様がまとまってありました。学校のそばの如来寺の裏に木製の女の神様の人形がありました。調べたところ、この神様は大事にされているものです。
○ 蚕玉様を探しているうちに、たくさんの蚕玉様と会いました。木で作られているものや石で作られているものもありました。
○ 蚕玉様を探してみて、思ったより身の回りには蚕玉様や庚申様がたくさんあってびっくりしました。
○ こんなに蚕玉様があるということは、昔、蚕を飼っている人がたくさんいることがわかりました。

○ 蚕のことを教えてくれた遠山さんのことを発表します。
○ 遠山さんは、昔から蚕をたくさん飼っています。
○ 遠山さんにインタビューをします。
○ 仕事での苦労、工夫、大変なことは何ですか。
○ 大きな桑の葉の束を運ぶのに苦労しています。
○ 仕事をしていてよかったことは何ですか。
○ 蚕がどんどん成長していくので、楽しいです。
○ 蚕は、約何匹ぐらい飼っているんですか。
○ 大体、12万匹ぐらい飼っているんだよ。

○ この写真は、私たちが飼っている蚕です。約100匹くらいです。遠山さんは、これ以上の蚕を飼っています。
○ これから一人ずつ、見学を終えての感想を言います。
○ 私たちは、初めて遠山さんのおうちに行って、蚕が12万匹ぐらいいて、その蚕の多さにびっくりしました。あと、蚕は、1齢、2齢、3齢、4齢、5齢と世代ごとに分けてあって、すごかったです。
○ 私は、初めて遠山さんの家へ見学に行って、質問のとき、蚕を飼っていて苦労したことは何ですかと聞いたとき、遠山さんは、桑畑から何枚も桑を取って、重いのに頑張って持ってきて大変なんだなと思いました。
○ 遠山さんの家の桑畑は広くて、蚕に何度も桑の葉をやらなくて、1日に3回やるというところが大変だと思われました。
○ 遠山さんのうちに行って、いつもいつも重い桑の葉の束を持っていって、農家の人は苦労をしているんだなと思いました。

○ これからシルクミュージアムにいる宮崎先生から教わったことを発表します。
○ シルクミュージアムを見学させてくれました。蚕がたくさん飼われていたり、繭があったりしました。それに繭を糸にする器械もありました。繭の糸を使って着物や服が作られていました。それと、蚕の大きな模型があって、1齢から卵を産むまで、一目見てわかります。それを使って、蚕の成長や世話の仕方を宮崎先生に教わりました。

○ コサージュを作りました。いろいろな色の繭がありました。でも、私たちは白い繭を使いました。作り方は知らないから、専門の先生方に教わりました。
○ 宮崎先生と米山先生に学校に来てもらいました。真綿作りを教えてもらいました。でき上がった作品はそれぞれ違い、よくできていました。
○ 宮崎先生やシルクミュージアムの方々のおかげで蚕が飼えたりクラフトができて、うれしかったです。ありがとうございました。

○ これから繭クラフトの発表をします。僕たちは3年生から蚕を育ててきました。3年生のときは1人20匹ぐらいずつ飼いました。その育てた蚕が繭になりました。今、胸につけているのが繭工作で作ったコサージュです。コサージュは、繭を何枚にも剥がして、それをくっつけて花らしくしてでき上がりです。難しかったところは、繭を何枚にも剥がすときに手が滑って難しかったです。

○ 繭になったので、この繭を水につけて煮て作ったのが真綿です。難しかったところは、繭を水につけて広げてさなぎを出すときに、繭がさなぎについたけど、繭をやさしく砕いたので取れました。おもしろかったところは、アイロンで乾かして真綿の上にナフキンをかぶせて、アイロンを持つとジュージューと音を出したからおもしろかったです。シルクミュージアムにこの真綿の額が飾ってあるのを見てください。

○ 私たちは、3年生のときに繭玉を作りました。柳の木の端に繭玉をつけました。刺した後ではおうちに持ち帰って、おうちで焼いたりして食べました。砂糖じょうゆなどをつけました。食べた感想は、ほっぺたが落ちそうなくらいおいしかったです。1年間、風邪を引かないように祈って食べました。

○ 教室にまだ繭はあるので、これから化粧水を作ったりします。4年生の       染め物や糸をきれいに作りたいです。

○ これから4年2組みんなで作った蚕の歌を歌います。
○ 私たちの育てた蚕。
○ 繭工作で作ったコサージュを……
○ 胸につけて発表します。
                 (合  唱)
 桑の葉が芽吹くころ、蚕は冬の長い眠りから覚めます。
       生まれたばかりの蚕は、真っ黒な
     強くなり、桑をたくさん食べて、体はどんどん大きくなっていきます。
 でも、ときどき眠というお休みをし、その後に脱皮をして、大きくなります。
                 (合  唱)
 大きく成長した蚕は、やがて繭になります。
 2日間休みなく糸を吐き続けて、白くて丈夫なかたい繭を作ります。
                 (合  唱)

 中でさなぎになって10日ぐらいすると、かたい繭の一部を自分の力で溶かして顔を出します。
そして、仲間を見つけて交尾をし、たくさんの卵を産み落とすのです。
ずっと長い になる丈夫な卵を。
                 (合  唱)
○ これで赤穂南小学校、チャレンジわかば“カイコに学ぶ”の発表を終わりにします。

座長: ありがとうございました。会場の皆さんから何かコメントがありましたら……。
会場: 農業生物資源研究所のものです。大変楽しい発表で感動したんですけれども、先生、これはオリジナルな歌ですか。
安藤: 歌詞はオリジナルですが、メロディーは、既成の曲で、小さな種から成長していくという歌があるんですけれども、メロディーはそれをいただいて、そして歌詞は子供たちみんなで考えたものです。
会場: ここの発表だけで終わるのはもったいないような気がするので、何回でもこれからも利用していけばいいなという強い感動を受けました。ありがとうございました。
安藤: ありがとうございました。
座長: ほかにございますでしょうか。よろしければ、練習の苦労話などを……。大変だったところはどこでしょうか。
 大変だったところは、歌を作るときに、蚕のことを入れて、ちゃんとわかりやすいようにやるところです。
 大変だったところは、歌を作ったとき、みんなで演奏したときに高い音や低い音などが最初のとき余りとれなかったので、そこがちょっと大変でした。
 大変だったところは、最後のせりふが最初はうまくできなかったんだけど、何度も練習してできるようになって、そこがとても大変でした。
 大変だったところは、音符やせりふのところを見ないで言えるように覚えるのが難しかったです。
座長: ありがとうございました。どのぐらいの期間、練習なさいましたか。
安藤: 7月に音楽会があったんですよ。それでその音楽会に一度発表したんです。
座長: 何度も繰り返されるように    なあと思って見てました。
安藤: 何がよかったと思いましたか。
 蚕の勉強をして、音楽会とかで発表したので、自信が持てて、やることができました。
 音楽会とかで発表したことが心に残りました。
 みんなで協力して、歌も音楽も自分たちでできたことが光栄です。
 最後の歌では、歌ったり曲を作ったりしてて、精いっぱいできたことが心に残りました。
座長: それでは、また最後に盛大な拍手をお願いします。ありがとうございました。
全員: ありがとうございました。
座長: 以上をもちまして、事例報告会の第2部を終了させていただきます。皆さんどうもありがとうございました。

司会: 座長の皆さんご苦労さまでした。ありがとうございました。
 それでは、以上をもちまして、昨日、そして本日、この会場でのシルクサミット、予定しておりましたものすべて終了ということになります。昨日は講演者並びに報告者5名の皆さん、そして本日は6名の皆さん、それから、ただいまの赤穂南小学校の4年2組の27名の報告者の皆さん、本当にありがとうございました。また、ファッションショーでご協力をしていただいた皆さん、それから、繭クラフトで展示をこのステージでしていただいた皆さん、本当にすばらしい、その人でしかできないものをここでご発表していただきまして、本当にすばらしいサミットになったと思っております。
また、ただいまの4年2組の27名の生徒の皆さん、私は、お蚕さんを育てて繭にして、そして糸にし、クラフトを作ったり、また最後にはあのようなすばらしい歌を作詩して皆さんで歌う、私はそれを聞いておりまして本当に涙が出てまいりました。本当に生きた勉強といいますか、生きた学習というものはこういうものだなと。自分の体で体験をして、堂々と一人ずつが発表するという姿に本当に感銘をいたしました。それを指導した安藤先生には本当に感服をした次第でございます。本当にこの2日間ありがとうございました。御礼を申し上げます。


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