シルク・サミット2005 in 駒ヶ根
開 会

(高林) それでは、ご着席ください。
 大変お待たせをいたしました。シルク・サミット 2005 in 駒ヶ根、ただいまより開催いたします。
 きょう、あすの2日間、総合的な進行を担当させていただきますシルクサミット事務局の高林です。よろしくお願いをいたします。
 お手元に資料を2部用意してございますが、透き通った資料のほうの2ページに本日とあすの日程が書いてございます。そのスケジュールに沿ってこれから進めてまいりたいと思います。
 今回、主催といたしまして、独立行政法人農業生物資源研究所、駒ヶ根市、駒ヶ根シルクミュージアム、市立岡谷蚕糸博物館、この4者で皆様にご案内を申し上げましたところ、 200名を超えるこのように大変多くの皆様にお集まりをいただきまして、ここに盛大に開催できますことを厚く御礼申し上げます。
 それでは、開会に当たりまして、主催者を代表いたしましてご挨拶を申し上げます。市立岡谷蚕糸博物館、嶋崎昭典名誉館長にお願いをいたします。

嶋崎市立岡谷蚕糸博物館名誉館長: 本日は、このように大勢の皆様方のご参加をいただきまして、シルク・サミット 2005 in 駒ヶ根が、駒ヶ根市ご当局並びに関係機関の皆様方のお力添えをいただき、また、大勢の皆様のご参加をいただいて盛大に開催できますことを、心から御礼申し上げます。
 駒ヶ根市と申しますと、私たちの年代の者にとりましては、赤穂、竜水社、北原金平、それから白生地の織機といったようなことがすぐ頭に浮かび、また、最近では、駒ヶ根シルクミュージアムもここにあります。目覚ましいご活躍を通しまして、私たちにとっては懐かしい、感慨ひとしおのある町でございます。
 本会は、そうした各地区におきますシルクに関するご活躍をしておられる皆様方をお囲みし、全国から同好の士が集まって活発なる技術、情報、意見交換等を行い、交流の一層の輪を深めていくことを目的に平成13年に創立されました。今回は第6回を迎えることになります。そういう回を重ねるごとに交流の輪が広がり、一層深化されながら今日に参りました。
 先ほど申しましたようなシルクにかかわりある当駒ヶ根市の今回の会におきまして、講師先生方のご指導をいただきながら活発なるご討議をいただいて、その実が上がりますよう、心から祈念とお願いを申し上げまして開会の言葉といたします。ありがとうございました。

司会: 引き続きまして、同じく主催者であります地元駒ヶ根市の中原正純駒ヶ根市長よりご挨拶をお願いいたします。

中原駒ヶ根市長: ご紹介を賜りました駒ヶ根市長を務めております中原と申します。
 今日は、皆さん方には本当にありがとうございます。歴史と伝統を積み重ね、また、意義あるシルクサミットを当駒ヶ根市で開催をしていただきまして大変光栄に存じます。また、全国各地から大変お忙しいところをお差し繰りをいただきまして、こうして多くの皆さんがご参集を当駒ヶ根市にいただきましたことを改めて感謝申し上げるとともに、市民を代表して心よりご歓迎を申し上げたいと存じます。
 さて、シルクサミットに集う皆さん方は、平素よりそれぞれの地域においてシルクに対する熱い思いをもとに活躍、活動をされている皆さん方でありますが、ご訪問をいただきました駒ヶ根市の紹介を少しくさせていただきますと、キャッチフレーズは「アルプスが2つはえる町」であります。また、目指すべき都市像として、人と自然に優しいはつらつとした文化公園都市を目指していこうと、市民の皆さんとともに地域づくりに取り組んでいるところでございます。
 申し上げるまでもなく、2つのアルプスを初めとして、このすばらしい自然や景観は、私ども市民の大きな誇りであると同時に市民共通の財産であります。また、同時に21世紀のまちづくりを進めていく上での大きなポテンシャルだと考えております。それだけにこのすばらしい自然や景観を生かして地域産業を活性化させ、そして魅力ある地域づくりを通じて活気あるまちづくりに結びつけていきたい、こんな気持ちで政策を展開しているところでありますが、駒ヶ岳ロープウェーを中心とした、早太郎温泉等々、おかげさまで観光客も年間130万人の入り込みをいただいているところでありまして、大変ありがたいことだと思っているところでございます。
 現在、駒ヶ根市は、そうした状況を踏まえて、新たな展開を進めていく上で、農業・農村公園構想というものを掲げております。これは、このすばらしい大自然は未来につながる自然への回帰の時代を含めて、生涯学習時代における地産地消を初めとして、食育、食農を子供の教育にも取り入れながら、都市と農村の交流の中で生かして、地域の活性化に結びつけていこう、また、もう一点は、今健康づくりが強く求められており、お互いが生涯現役を目指す中で、どう健康寿命を伸ばしていくかということが競われておりますが、食育、食農とともに、明日、ご視察をいただく予定になっておりますシルクミュージアム並びにふるさとの家、あるいはまたその周辺の開発振興計画は、健康の駅としての位置づけをして全国に情報発信をしていこう、こういう形で進めているところでありますが、その中心的な核施設であるのがシルクミュージアムでございます。
 振り返ってみますと、私が申し上げるまでもなく、戦前、戦中、戦後の大変な荒廃を乗り越えて今日の日本の繁栄が築かれてきたわけでありますが、その中で、信州はもちろんでありますが、この伊那谷は、養蚕、製糸が主要な産業として山村地域の生活や暮らしを支えてきた歴史的な重みがあるわけであります。それを中心的に支え、担ってこられましたのが組合製糸であります竜水社であり、上伊那社であったわけであります。
 時代の変遷とともに、竜水社、上伊那社が80年の歴史的重みを重ねながらもいよいよ幕を閉じる、こういう時期がございました。この意思を駒ヶ根市としては地域の文化として、将来の可能性として何とか残していきたい、こういう立場で、竜水社に関係する皆さんや、あるいはまたそれを引き継いだJA上伊那の皆さんのご支援をいただく中で、駒ヶ根市がシルクミュージアムを建設いたしたわけでありますが、この企画、構想をどうしていくか、こういう段階で私も大変悩みました。きょうも出席をしておりますが、駒ヶ根市の助役が幸いにして岩下先生の宇都宮大学時代の教え子である、こういう縁がありまして、岩下先生にご指導、企画立案、構想づくりにかかわっていただき、既に平成14年4月にシルクミュージアムがオープンいたしましたので、3年半になってきたわけでありますが、その間、今回10回を重ねる特別展を初めとして、シルクミュージアムの運営のために献身的にその識見を生かされて、岩下先生にお世話になってきたわけであります。
 今日までの伊那谷の養蚕、製糸の歴史等について、きょうは基調講演をお聞きいただく予定になっていると伺っております。また詳しくお話があると思いますが、おかげさまで開館以来、こうした施設の運営は極めて難しいわけでありますが、平成17年度も間もなく折り返しを迎える段階でありますが、入館者数が8,200人を数えておりますし、それから繭工芸や染色体験、あるいはまた織物体験等、体験者数も4,200人余に及んでおりまして、このところ入館者数が増大してきていて、市長として大変うれしく思っている次第でございます。それだけに、本日のこの意義深いシルクサミットを契機にして、新たな地域の農業・農村を基盤にして、シルクの歴史的、文化的なものを将来に引き継ぐと同時に、シルクの可能性に向けて全力を尽くしていかなければならない、かように考えている次第でございます。
 今日と明日の2日間、駒ヶ根の地でお過ごしをいただくわけでありますが、親睦、交流はもとより情報交換の場として、さらにはいろんな意味での研鑽、精進の場として、このシルクサミットが意義ある会として終始されますことを心からご期待を申し上げるとともに、この機会に駒ヶ根市をぜひごらんをいただきまして、それぞれのお立場でまちづくりに向けてのご進言、ご助言を賜れば大変幸いに存じます。
 今、文化というものが、自然の大切さとともに、環境問題を含めて大変大切な時代であります。しかし、経済環境もなかなか思うに任せない、そういう状況の中で、財政的に各行政は厳しい局面に立たされておりますだけに、こうした文化施設を将来にわたって維持していくことは大変、大変なことであります。地域の皆さんに理解を求めつつ、シルクミュージアムを中心にして、農業・農村のさらなる振興と、そしてシルクサミットの意義を生かしてますます発展できますように、私自身も頑張りますし、皆さん方にもこれからもご指導、ご鞭撻、叱咤激励を賜りますようお願いを申し上げまして、歓迎のごあいさつにさせていただく次第でございます。きょうは大変おめでとうございます。ありがとうございました。

司会: 続きまして、ご来賓よりごあいさつをいただきます。長野県農政部園芸特産課特産係長の中島賢生様、お願いいたします。

中島: ただいま紹介をいただきました長野県園芸特産課特産ユニットの中島賢生と申します。
 本来ですと部長が参りまして皆様にお祝いの言葉を述べるところでございますけれども、ただいま議会中でございますので、私かわりまして祝辞を述べさせていただきたいと思います。
 シルクサミットが、ここ駒ヶ根の市で今年度もこのように大変大勢のご参集をいただいて盛大に開催されますことに対しまして、心からお祝いを申し上げたいと思います。また、これから大変すばらしい紅葉の時期を迎えます信州の地に全国各地からおいでをいただきまして、まことにありがとうございます。心からご歓迎を申し上げたいと思います。それから、ただいま受付のところで、皆さんも胸につけておられると思いますけれども、手づくりの大変すばらしい繭製のコサージュをいただきまして、大変感激をいたしております。本当にありがとうございます。
 お聞きするところによりますと、このシルクサミットというのは、養蚕、製糸あるいは染織、絹工房、そういう生産活動をしている方々がお集まりになって、互いに意見交換をしながら、我が国蚕糸業あるいは絹業、そういうものを伝承していこう、あるいはさらに発展をさせていこうということで毎年開催をされて、ことしで6回目というふうにお聞きをいたしております。最初の1回目は岡谷市ということでございますので、ここ駒ヶ根の地では、長野県におきましては2回目ということで、私ども長野県といたしましても大変光栄に存じております。
 さて、蚕糸、絹業というのは大変長い伝統と歴史を持っているわけでございますけれども、長野県におきましても、かつては養蚕、製糸あるいは蚕糸、そういうものにおきまして全国屈指の生産量を誇っておりましたし、それから試験研究の部門、あるいは教育の部門でも先達的な役割を果たしてきたのではないかと思っております。
 残念ながら、最近の蚕糸業を取り巻く情勢につきましては、国際競争の激化あるいは生活様式が変わったということで産業のウエートとしましては低下をしているわけでございますけれども、日本そして長野県の農業あるいは産業を支え、発展させてきたという功績は大変極めて大きなものがあったのではなかろうかと思っております。そういう意味で、蚕糸業にかかわる技術ですとか伝統、文化というものを後世に引き継ぐというのは極めて重要なことだと思っております。
 各県におきましても、そうした養蚕の復興を目指してさまざまな取り組みがあるところでございます。長野県におきましても、皇室が長い間飼われている「小石丸」というもの、あるいは今日主催をされております農業生物資源研究所で育種されましたセリシンホープ、そういうものを用いた新たな用途開発、そういうものを目指す方々の動きがございます。こうした新しい芽生えに対しまして、あるいは蚕糸に対して大変熱い情熱を持っておられる方々の動きに対しまして、私ども長野県といたしましても、昨年から「新用途繭推進事業」という事業を創設しましてご支援をさせていただいているところでございます。
 幸いにも、このようにシルクサミットという形で、蚕糸関係の博物館あるいは資料館の皆様が先頭に立ちまして、繭、生糸、そして繭業、そういうものに再び光が当たるようにということで大変ご努力をいただいているということに対しまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 終わりに、このシルクサミットの開催に当たりまして大変ご労苦をいただきました関係者の皆様に感謝を申し上げますとともに、2日間ではございますけれども、盛大になること、それからご参集の皆様のますますのご健勝をお祈り申し上げまして、お祝いの言葉とさせていただきます。本日は大変おめでとうございます。

司会: ありがとうございました。それでは、これで開会式を終わりますので、皆様ご降壇ください。


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