(茨城県つくば市)

蚕影神社

住所:茨城県つくば市神郡

案 内:蚕影神社の名称はいろいろあるようですが『日本一社蚕影神社御神徳記』に従って、蚕影神社と呼んでおきます。

 田井小学校の前を通り老人保健施設「豊浦」を越すと山麓に着き、左手に茶店(元?)が、正面に石段が見えます。7ヶ所の石段を登り、途中三ヶ所の鳥居をくぐると、神前に着きます。左手に社務所(普段は人がいません)、正面に拝殿とそれに続く奥の院(本殿)、右手には額堂(絵馬堂)があります。


蚕影神社の拝殿

 この神社には、中殿に稚産霊命(わかみむすびのかみ)、左右に埴山姫命(はにやまひめのみこと)、木花開耶姫命(このはなさくやひめ)の三神を祀っている。


拝殿右手の額堂
中にも外にも各地の養蚕関係者から寄せられた絵馬がかけられている

 『養蠶秘録』の中の“天竺霖異大王の事”の中に、金色姫の伝説が紹介されています。それは、金色姫が継母に妬まれ、獅子吼山に捨てられるが獅子に乗って帰ってきます。そこで鷹群山に捨てるが、鷹に育てられ無事都に戻ります。継母はこれを憎んで、海眼山という島に流しますが、漁夫に助けられ三度都へ帰ります。継母は、庭に深く穴を掘って姫を埋めますが、土中から光明が輝くのを恐れ、桑の木を彫って作った船に乗せ滄海に流します。この船は日本常陸國豊良湊に流れ着きます。浦人がこれを助け介抱しますが効なくやがてなくなられ、その霊魂が蠶になったということで、ここから、最初の眠を獅子の眠、ついで鷹の眠、船の眠、庭の眠と呼ばれるとあります。

 茨城には養蚕に関係する地名や神社が多く残っていますが、その中でも「常陸国の三蚕神社」と呼ばれる神社は次の3つです。
○日本一社の蚕影神社: つくば市神郡豊浦(隣りにある老人保健施設「豊浦」にその名が残っています)
○日本最初の蚕養神社: 日立市川尻町豊浦(近くには小貝浜=蠶飼浜があります)
○日本養蚕事始めの蚕霊神社: 鹿島郡神栖町日川(豊良浦)

 いずれの地名も豊浦(豊良)の名があるのは興味深いものです。


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