(宮城県志津川町)
ひころの里シルク館
住所:宮城県本吉郡志津川町入谷字桜沢442(〒986-0782)
開館時間/休館日:4〜10月9:00〜16:00 11〜3月9:00〜16:00/毎週火曜日(祝日を除く)、年末年始(12月29日〜1月3日)
入場料:大人500円、高校生300円、小中学生200円
案 内:「ひころの里」は平成7年5月に、入谷地区の中心の小高い丘にオープンした施設で、中央のふれあい広場をはさんで、幕末郷士の須藤家を移設した「松笠屋敷」と「シルク館」という2つのメインな建物から構成されています(「ひころ」とはひかりの意味で、郷土芸能の入谷内囃子の題から由来しています)。
シルク館に入ると右手奥に展示室があります。展示室では、養蚕・製糸の民具の展示、3面の大型スクリーン等により、志津川におけるシルクの歴史を知ることができます。
3面スクリーンの映像の例
(左:弥生公園記念碑にある甚之丞のレリーフ、中:パリ万博グランプリの賞状、右:「金華山」のラベル)
入り口を入って左には、体験学習室があり、機織りや繭細工などの体験学習ができます。
山内甚之丞と養蚕の興隆:昇仙の杜・弥生公園にある記念碑には“山内甚之丞は戦国武将の血を引く俊才であった。古来入谷千軒とはやされた産金(砂金とり)が底を尽いた享保の頃、若くして福島(伊達郡川俣)に赴き養蚕・製糸の業を修得、仙台藩全域に伝授し「養蚕の始祖」と仰がれた。大肝入として地域の殖産興業や救荒済民を行い、道路を造り寺社を改築し、地域住民から厚く敬われ神様として奉られた。
その功績により藩の大番士に取り立てられ、以来甚兵衛をはじめ子孫は代々藩士として生糸吟味役に任ぜられ、遂に銘柄「金華山」を生産、京都西陣はおろか幕末には米国にまで輸出し外貨を獲得した。
維新後は旭製糸株式会社に受継がれパリ万国博にはグランプリを獲得し、志津川町の名声を高くした。
かくして山内家が数世紀に亘り地域住民の生業を確立した功績は大きく永遠に伝えられるだろう。
平成3年3月 志津川町長 阿部公三”とあります。この弥生公園には、記念碑の他に、山内甚之丞の墓と息子甚兵衛の墓もあります。
また、ひころの里から国道398号に降りる手前右手にある「雲南神社」があります。この神社は谷地雲南観世音と言われ観音様を祀っていましたが、安永7(1778)年3月2日に伊達藩養蚕の祖山内甚之丞が没したため、天明2(1782)年に養蚕の神様として合祀した、とあります。
その他の情報:Tel 0226-46-4310 FAX 0226-46-2933。 「ひころの里」からさらに奥に行ったところに、旧林際小学校を利用して造られた、グリーンツーリズム体験〈校舎の宿〉『さんさん館』があります(Tel: 0226-46-5051)。ここでは、宿泊だけでなく、そば打ち、豆腐づくり、あけび取り、干し柿作り、炭焼き、牡蠣の水揚げなど、20種以上の体験ができるそうです。