研究内容

 

研究テーマ

インセクトデザイン

 広義には「インセクトデザイン」を研究テーマとしています。すなわち、カイコやその他の昆虫の能力・多様性をゲノム・分子レベルで理解して「ラショナルデザイン(合理的デザイン)」を行い、昆虫を自在に改変する技術を開発して、実際に形態や機能を改変した昆虫を創る「インセクトデザイン」を可能にし、デザインした昆虫を、生物進化の研究や産業に利用して「インセクトイノベーション」を実現することを目指しています。具体的には、現在は以下のテーマを中心に研究を行っています。



遺伝子組換えカイコを用いた遺伝子機能解析及び有用物質生産技術の開発

 遺伝子組換えカイコ研究開発ユニットではこれまでに、私達が2000年に世界で初めて開発したカイコの遺伝子組換え技術を活用して、基礎から応用まで幅広い研究開発を進めてきました。2008年には、緑色蛍光タンパク質によって光るシルクを作ることに成功し、それを利用したドレスの試作等を企業、県、大学との協力によって行ってきました。2011年には、企業との協力により、遺伝子組換えカイコで生産した組換えタンパク質を利用した臨床検査薬のキットの製品化も実現しました。


 当ユニットの研究内容は、カイコの未知の遺伝子の役割を調べて応用につなげるための基礎研究を進めることと、生物工場として優れているカイコを利用して検査薬や医薬品の原材料になるタンパク質を作らせたり、医薬品のスクリーニングに使えるカイコを作ることや、これまでにない高機能シルクを作るなどの応用研究を進めることです。そのために、主に以下の4つの小課題の研究を進めています。


(1) 遺伝子組換えカイコの開発技術の高度化

(2) 遺伝子組換えカイコを利用した遺伝子機能解析

(3) 遺伝子組換えカイコを利用した医薬品等の開発

(4) 遺伝子組換え高機能シルクの実用化


 研究の目指すところは、遺伝子組換えカイコを用いた医薬品および高機能シルクの開発を早く実用化に結びつけて、日本の養蚕業の技術や知識を活用して新しい産業の創出に貢献することです。

 また、大学院連携講座では、上記に加えて、様々な昆虫の色・模様・形・大きさ・行動・シルク等の機能解明と改変による、昆虫進化の研究も行います。