作物研究所

    遺伝子組換え作物の栽培実験

平成21年度遺伝子組換えイネ栽培実験について

- 「第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針」に基づく情報提供 -

ポイント

  • 高トリプトファン含量遺伝子組換えイネの栽培実験について、説明会を開催します。

概要

(独)農業・食品産業技術総合研究機構(略称:農研機構)作物研究所は、平成21年度に高トリプトファン含量遺伝子組換えイネの隔離圃場栽培実験を予定しています。つきましては、「第1種使用規程承認組換え作物栽培実験指針」に基づき、この栽培実験に関する説明会を開催します。

参加希望の方は、必ず事前に下記問い合わせ先にお申し込みください。資料及び会場準備の関係から、事前申込みされていない方の入場はお断りいたしますので、ご注意ください。

なお、栽培実験に関するお問い合わせ等は、随時行っておりますので、ご不明な点がございましたら下記にお問い合わせ下さい。

一般説明会(事前に参加申込みが必要になります)

開催日時: 平成21年5月20日(水)14:00~16:00
会 場: 茨城県つくば市観音台3-1-1 中央農業総合研究センター大会議室
申込受付: 申し込み方法 作物研究所ホームページ(http://nics.naro.affrc.go.jp/)の申し込みフォームからお願いします。

ご不明な点がございましたら下記問い合わせ先にご確認ください。

《予定している実験の解説》

  • 実験系統
    平成21年度の実験に供試する遺伝子組換えイネ系統は、トリプトファン含量に違いがある3系統です。
  • 遺伝子組換えイネ開発の目的
    国内の家畜飼料はほぼ全量を輸入に頼っています。飼料の自給率を向上させるため、付加価値を付与した飼料イネを開発するのが目的です。
  • 遺伝子組換え技術により付与する形質
    動物の成長に必要な必須アミノ酸であるトリプトファンは、動物の体内において合成されないことから、飼料として摂取する必要があります。しかし、穀類のトリプトファン含量は低いため、現在、穀物飼料では飼料添加物として加えられているのが現状です。そこで、遺伝子組換え技術によりトリプトファン含有量を高め、イネの飼料としての栄養価を高めます。
  • これまでの研究との関連。
    • 平成16年度の圃場栽培実験
      作物研究所では、平成16年度に高トリプトファン含有イネ系統(HW1、HW5)の第1種使用一般圃場栽培実験を実施しています。この実験では、作出系統の圃場レベルでのトリプトファン含量の確認(圃場でも高含量であることが確認されました)、マウスを用いた経口試験(毒性は認められませんでした)、ニワトリへの給餌試験(栄養効果が認められました)を行いました。
    • 平成21年度の実験で目指すもの
      温室における実験で平成16年度に用いた系統の約2~5倍の高トリプトファン含量を示す系統を圃場で栽培して能力を評価します。

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