作物研究所

作物見本園

ヒマ

唐胡麻

英名: castor-bean
科名: トウダイグサ科
学名: Ricinus communis L.
種類: 工芸作物(油料、薬用、香料)

起源

地図
原産地は東アフリカである。古代エジプトで油を塗料、燃料、香料などに利用 した。ギリシャを経てヨ-ロッパに伝わり、わが国には、明治年間に伝来した。

作物的特徴

熱帯では多年草であるが、温帯では、霜に弱いため1年草となる。花は単性花 で雌花は花穂の上に雄花は下方に着き、受粉は風媒による。比較的温度が高く、 日照の多いところを好む。湿地や、過度の肥沃地は不適である。

用途

種子の含油率は40~60%で医薬品の下剤として用いられる。また、凝固点が低 いので航空エンジンの潤滑油用として、わが国では太平洋戦争中に栽培が奨励さ れたことがある。ほかに化粧用ボ-ド・乳化油、石鹸・硬化油などに用いられる 。脱水素して乾性油を作り、エナメル・ペイントの製造に供される。種子は、リ シン(ricin)と称する蛋白質およびリシニン(ricinin)というアルカロイドを 含み有毒で、飼料には使えない(油にはこれら有毒成分は混入しない)。

生産地

ブラジル、インド、旧ソ連等で栽培される。

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