野菜茶業研究所

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輸出用茶箱 (野菜茶業研究所 金谷茶業研究拠点 所蔵 )

野菜茶業研究所 (金谷茶業研究拠点) では、明治後期から昭和20年代にかけてと思われる輸出用茶箱11点を所蔵しています。 (平成8年頃に当所倉庫で発見)
この輸出用茶箱は、博物館等関係者による調査により歴史的に貴重で非常に希少価値が高いものと判断されています。

輸出用茶箱目録及び説明

1. Shizubo  木箱 (8個くくり)

25.5 × 18.0 × 21.0cm

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宝船をデザインした蘭字を貼った茶箱で、8箱を籐で結んだもの。宝船の蘭字は他にも確認されているが、大きさが小さくこのタイプのものは他では確認されていない。戦後のものと思われる。

2. CHIEF CHOP  アンペラ・木箱

42.5 × 33.5 × 37.5cm

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インディアンの顔をデザインした蘭字がアンペラに貼られた茶箱。かなり保存状態は悪いが、日本茶業中央会所蔵の蘭字と同じデザインであるが 「BASKET FIRED」 の文字が入り、 「IMPORTED BY」 が 「IMPORTED FOR」 になるなどの若干の違いがある。明治後期のものか。

3. FUJI  アンペラ・木箱

54.0 × 40.0 × 47.0cm

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蘭字の貼られていない茶箱。蘭字が貼られなくなってからのものか。

4. GEISHA BRAND  南京木綿・木箱

46.5 × 46.5 × 61.5cm

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WCH社のガンパウダータイプのお茶が50キログラム入った茶箱。輸出先はモロッコのカサブランカ。和服に日本髪の女性が傘をさしている。紙や印刷の状態からすると昭和初期か。

5. PAPILLON  木箱

46.5 × 46.5 × 46.0cm

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「PAPILLON」 と大きな文字と蝶の絵がかかれた蘭字。中近東向けの緑茶の茶箱で、4と同様に昭和初期の蘭字と思われる。

6. CNTC  南京木綿・木箱

46.5 × 46.5 × 52.0cm

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モロッコ・カサブランカ向けの緑茶の茶箱。中国緑茶の表示が南京木綿に書かれている。40キログラム入りの箱で、茶箱のつくりから見て昭和のものと思われる。

7. IHW  木箱

46.5 × 46.5 × 61.0cm

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120ポンド入りの茶箱。サンフランシスコ向けの釜炒り緑茶で、 「OCCUPIED JAPAN」 とあることから戦後間もない頃のアメリカ輸出向けの茶箱であることが分かる。

8. EARLY MORN CHOP  アンペラ・木箱

58.5 × 41.0 × 46.0cm

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表面に蘭字を貼った茶箱 「EARLY MORN」 の文字と 「Basket Fired」 の文字だけが読める。中心には朝顔と赤い満月かと思われる絵柄が入っている。明治後期から大正にかけてのものか。

9. FIRST PICKINGS  アンペラ・木箱

43.5 × 33.5 × 41.5cm

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中央に茶摘みの女性とその右側に茶畑と富士山を描いた蘭字。絵の具の使用などから大正期のものかと思われる。保存状態は悪いが日本の風景を描いた良い作品である。

10. THE EL MECHROH  木箱 (2個組)

28.0 × 28.0 × 28.0cm

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蘭字にフランス語とアラビア語の表記がされたもので、戦後中東向けに輸出された茶箱。おそらくガンパウダ一系のお茶の茶箱と思われる。

11. 芍薬  木箱

42.5 × 33.5 × 37.5cm

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アンペラで茶箱を包む前の中の状態。湿気を防ぐために貼った花鳥画で隅は目張り紙を貼っている。

全体についての所見

現在、輸出用茶箱として現物として残っている物は静岡市の駿府博物館 (1点) 、静岡県茶手揉保存会 (1点) で所蔵しているものと、個人 (1点) 等で持っているものを確認している。野菜茶業研究所で所蔵している茶箱は明治から戦後にかけてのもので、こうした茶箱は輸出用のものであったため、国内で残っているのは大変珍しい。輸出用茶箱を一括で所蔵しているのは野菜茶業研究所だけである。また蘭字のデザインとしては4以外はその他同じデザインの蘭字は未確認であり大変貴重な資料といえる。茶箱の形状の変遷も知ることができる好資料でもある。

※上記輸出用茶箱11点につきましては、博物館資料として一般の方に見聞を広げていただく機会への貢献と劣化防止を目的に、「一般財団法人  清水港湾博物館 (フェルケール博物館) 」へ寄託しております。

※上記の情報の著作権は、特に記載のない限り野菜茶業研究所に属します。
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