研究代表者氏名及び所属
白須 賢
(独立行政法人理化学研究所植物科学研究センター)
研究実施期間
平成22年度~平成26年度(5年間)
研究の趣旨・概要
病原糸状菌は世界の農業生産に深刻な被害をもたらしており、この脅威に対して、高い効果安定性を示すと同時に環境負荷の少ない作物保護技術の開発が求められている。病原糸状菌は、1,000種以上の分泌タンパク質(エフェクター)遺伝子を有していると予想されており、この膨大な数のエフェクターを駆使することで作物に病害を引き起こすが、その実態は不明である。本課題はこの病原糸状菌の分泌戦略を標的とし、防除化合物の開発と耐病性作物の創出基盤を構築する。第一に、エフェクターの網羅的探索とその解析により、分泌戦略の実態解明をおこない、この情報を基盤にしてエフェクター機能を阻害する新たな防除化合物を開発する。第二に、病原菌の分泌戦略に対する植物の対抗戦略を応用した作物保護技術の開発をおこなう。