品種詳細
ゆめふわり
「ゆめふわり」は、東北地域中部では"早生の晩"に属する粳種である。米はアミロース含有率が低く、低グルテリン・26kDグロブリン欠失のタンパク質組成の特性を持つ。米粉は粒径が小さく、損傷デンプン量が少ないためパンの用途に適する。
主要特性
- 「ゆめふわり」は、低アミロース米品種「たきたて」を母とし、低グルテリン・26kDグロブリン欠失米品種の「放育2号」 (のちの「エルジーシー活」) を父とする交配組合せから育成された低アミロース・低グルテリン・26kDグロブリン欠失米品種である。
- 湿式気流粉砕で製粉した米粉は「あきたこまち」や低アミロース米の「スノーパール」より粒径が小さく、損傷デンプン量が少ない。粒度分布は「あきたこまち」「スノーパール」と異なり、狭い範囲に分布している。小麦粉70%米粉30%グルテン添加の米粉混成パンは比容積がやや大きく、膨らみが優れる。
- 敷島製パン株式会社において「ゆめふわり」のロール製粉米粉を原料にした小麦粉70%米粉30%グルテン添加の米粉混成パンを製造し、試食した結果、「ゆめふわり」の米粉パンは「あきたこまち」の米粉パン (湿式気流粉砕) と比較し、「やわらかく」「しっとり」「もっちり」して食味評価がよい。
- 出穂期、成熟期は「あきたこまち」とほぼ同じで、“早生の晩”に属する。
- 稈長・穂長は「あきたこまち」より短く、穂数は「あきたこまち」と同程度で、草型は“偏穂数型”である。玄米千粒重、精玄米重は「あきたこまち」と同程度である。耐倒伏性は“やや強”で、「あきたこまち」より明らかに強い。
- いもち病真性抵抗性遺伝子型は"Pii"と推定され、いもち病圃場抵抗性は、葉いもち“やや強”、穂いもち“中”である。障害型耐冷性は“弱”である。
- 玄米は白濁し、品質は“中上”である。白米アミロース含有率は登熟温度により変動 (3.3~11.6%) しやすい。玄米タンパク質含有率は「あきたこまち」より約1%高く、グルテリン・グロブリン含有率は「あきたこまち」より明らかに低い。
栽培適地
東北中南部、北陸、関東以西で、冷害の危険性の少ない地域
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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28236 (2013年5月30日) |
2013年8月30日 | 24272 (2015年3月26日) |
25年 (満了日:2040年3月26日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
たきたて × 放育2号 (エルジーシー活) | 奥羽405号 |