品種詳細
うららもち
小麦「うららもち」はもち性品種で、「あけぼのもち」と比べてやや長稈で、収量性および製粉性が優れる。三重県等で地域特産的な用途向けに普及が見込まれる。
主要特性
小麦「うららもち」は、もち性系統の栽培特性および品質特性の改良を育種目標として、1994年度に「バンドウワセ」/「谷系H1881(のちの「あけぼのもち」)」の人工交配を行い、F1世代でトウモロコシ法による半数体育種法を適用し、選抜を行って育成した品種である。2005年度の世代は、倍加半数体第12代(DH12)である。
「あけぼのもち」と比較して、次のような特徴がある。
- 稈長がやや長く、収量性が優れる。
- 製粉歩留、ミリングスコアがやや高い。また、「農林61号」と比較した一般的な特性は次の通りである。
- 播性程度はI~IIで、出穂期で1日、成熟期で2日程度早い中生の褐ふ系統である。
- 稈長はやや短く、粒の形は中、粒の色は黄褐で、粒質は粉状質である。
- 千粒重と容積重はやや小さく、収量性は同程度である。
- 縞萎縮病と赤さび病に強く、赤かび病とうどんこ病には同程度、穂発芽性は難である。
- もち性のためアミロース含量は極少で、60%粉の白さ、明るさは低い。
- ファリノグラフの吸水率はかなり高く、生地の伸張抵抗は弱い。アミログラムの最高粘度 はやや高く、ブレークダウンはかなり大きい。
栽培適地
温暖地の平坦地
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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19026 (2005年11月30日) |
2006年6月21日 | 18434 (2009年9月10日) |
25年 (満了日:2034年9月10日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
バンドウワセ/谷系H1881(あけぼのもち) | 関東糯124号 |