品種詳細

おいとけ栗たん

「おいとけ栗たん」は、果実の肥大性、収量性に優れ、貯蔵後の糖度・粉質性が高く、ペースト加工にも適する短節間性F1品種である。

主要特性

  • 生育初期において主枝(つる)は節間が詰まり、短節間性を示す。生育中期以降は徐々に節間が伸長して普通草姿となる。「えびす」と比べて葉は大きく、葉柄は長く、茎は太い。側枝数は1本程度と少ない。草勢は「えびす」、「雪化粧」よりも強い。
  • 雄花の開花日は「えびす」と同じであるが、雌花の開花日は「えびす」よりも遅い。株元の着果率は高い。
  • 果実重量は約2kgで「えびす」より大きく、「雪化粧」と同程度である。密植栽培による1株当たりの着果数は1果程度で、総収量は「えびす」、「雪化粧」より多収である。
  • 果実は扁円形で、果皮の地色は灰緑で、果実表面には極浅い溝があり、灰色のすじと斑点模様がある。果肉は厚く、収穫直後の果肉色は黄~橙黄である。oBrixは「えびす」、「雪化粧」と同程度である。果肉の乾物率は「えびす」よりも高く、「雪化粧」と同程度で粉質性が高い。
  • 10°Cで貯蔵3か月の腐敗率は「えびす」、「雪化粧」よりも低い傾向にある。貯蔵後の果皮は色褪せた灰緑で、果肉は橙黄~橙である。oBrix、乾物率は「えびす」より高く、「雪化粧」と同等以上で、粉質性が強い。
  • ペースト加工の歩留まりは高い。ペーストの状態は良好で、色調は黄色で明るく、甘味も強く、ペースト加工適性は高い。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
32781
(2018年1月17日)
2018年4月24日 29020
(2022年3月15日)
25年
(満了日:2047年3月15日)
交配組み合わせ 旧系統名
つる性で高貯蔵性の「NH」を種子親とし、
短節間性の「北海6号」を花粉親とする
F1系統である。
北渡交4号