品種詳細

白楽天

ほうき性で菊咲き性および白色の花弁をもつ花モモ新品種です。

主要特性

  1. 樹姿はほうき性で直立し、樹勢は中程度です(表1、図1)。神奈川県厚木市における開花盛期は、4月中旬頃で、「菊桃」より4日、「京舞子」より2日程度早くなります。
  2. 花の大きさは30 mm前後で、いずれの対照品種よりも小さいです(表1)。花弁は長さ19 mm前後、幅8 mm前後の狭楕円形で、「ほうきもも」の花弁とは形が異なり、「菊桃」や「京舞子」と同様に菊咲き性の花型を示します。また、花弁の数が25枚程度と多く、対照品種と同様に八重咲き性です(図2)。花弁色は白色で、いずれの対照品種とも異なります。
  3. 果実重は20 g程度と極めて小さいです。屈折計示度は13.2%ですが、甘みは少なく、pH 3.45と酸味が強く、渋味および苦味も多くて食味は不良です。
  4. 庭園木としての普及が期待されますが、果実は小さく食味も不良のため食用にはできません。

図1 「白楽天」の樹姿

図2 「白楽天」の花


農林認定品種(旧命名登録品種)

登録番号:もも農林27号
登録年月日:2015年8月

育成担当者

八重垣英明・ 山口正己(東京農業大学)・ 末貞佑子・ 安達栄介・ 山根崇嘉・ 澤村 豊・ 馬場 正 (東京農業大学)

発表論文

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
29379
(2014年7月15日)
2014年12月 4日 25875
(2017年3月15日)
30年
(満了日:2047年3月15日)
交配組み合わせ 旧系統名
G-107-6(ほうきもも自然交雑実生×菊桃)
の自殖実生(東京農業大学との共同出願)
G-113-101