サイレージ用トウモロコシの親自殖系統「Ho106」(エイチオーヒャクロク)は、中生のデント種で、耐倒伏性とすす紋病抵抗性が強く、組合せ能力が高く、採種性に優れる。一代雑種品種の親系統として利用できる。
主要特性
- デント種改良集団「MLD99」を母材とし、病害抵抗性、耐倒伏性、雌穂特性などにより選抜、育成した自殖系統である。
- 早晩性は“中生”に属する。
- 初期生育は“良”、稈長は低く着雌穂高はやや低い。稈径は太い。雄穂長は約34cmとやや長く、枝梗数は約6と少ない。雌穂は粒列数が平均16.3列で、先端円錐型である。子実は褐色を帯びた橙黄色で方形である。
- 採種性は、放任受粉下での採種量が実収量で57.4 kg/a、F1採種栽培での種子親としての利用を想定した雌雄畦比3:1換算で43.0 kg/aと高い。花粉飛散程度は“やや良”である。
- すす紋病抵抗性は“強”、ごま葉枯病抵抗性は“やや強”である。黒穂病抵抗性は“やや強”、耐倒伏性は“強”である。
- 本系統を片親とする単交雑F1組合せの平均乾物収量は、同熟期の普及品種に近い水準にあり、組合せ能力は高い。