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水曜会(第681回)

情報公開日:2013年12月10日 (火曜日)

日時

平成25年12月18日(水曜日)13時30分~

場所

(独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 講堂
茨城県つくば市観音台3-1-5 (交通案内/会場案内(建物3))
Tel: 029-838-7707(企画管理部 業務推進室 交流チーム)
Fax: 029-838-7907

参加希望者の事前登録は不要、当日参加も可能です。多数のご来聴をお待ちしております。

内容

座長:中村 義男(動衛研)

わが国における放牧と放牧衛生の現状(東北地方を中心に)(30分)

○寺田 裕
(農研機構・動衛研・細菌・寄生虫研究領域)

輸入粗飼料および穀物の価格高騰を背景にわが国の畜産では飼料自給率向上が強く求められており、牛の飼養では放牧が注目されている。
わが国の放牧は、公共牧場における乳用種育成牛および肉用種繁殖牛を対象とした夏季預託放牧が中心となって行われており、平成24年現在、全国で牧場数761カ所、放牧頭数12万9千頭を数える(ピークは昭和55年の1179カ所、21万3千頭)。一方、最近では耕作放棄地等を利用した小規模放牧、搾乳牛の集約的な放牧などの新たな放牧が増加傾向にあり、放牧様式が多様化してきている。
放牧衛生では従来から問題となっている小型ピロプラズマ病、皮膚病、蹄病、消化器病などに加え、近年、放牧期間中における牛白血病や牛ウイルス性乳頭腫症の感染拡大なども大きな問題となっている。衛生対策に関しては放牧場を管轄する家畜保健衛生所によって定期的な衛生検査が実施され、関連機関との協力の下、疾病への対策が進められている。
本発表ではわが国における放牧と放牧衛生の現状や問題点について、主に東北地方を中心に紹介する。

座長:金平 克史(動衛研)

近赤外分光法を利用した牛の貧血検査法の開発(15分)

○寺田 裕1, 池羽田晶文2, 羅璇2, 指田 邦夫3, 朴善姫3, 大倉 力3, Sirinnapa Saranwong4, 河野 澄夫5
(1農研機構・動衛研・細菌・寄生虫研究領域, 2農研機構・食総研, 3(株)相馬光学,
4ブルカー・オプティクス(株), 5鹿児島大学)

牛の放牧では今なお小型ピロプラズマ病が問題となっており、放牧期間中定期的な衛生検査が行われている。しかし、山間地に位置することの多い放牧場では器具、機材及び電源の確保などに制約を受け、採血から検査結果を得るまでに時間を要すことから、検査に続く速やかな治療の開始が困難な場合があり、採血現場で利用可能な簡易・迅速な新たな貧血検査法の開発が望まれている。
発表者らは農林水産省「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業(2010~2012年)」課題において、近赤外分光法を利用した新たな牛の貧血検査法を開発した。開発した検査法は2種類で、牛の体表にプローブを当てることにより非侵襲的に測定する方法と採血管内の血液を直接測定する方法である。測定項目は貧血指標として現場で最も利用されているヘマトクリット(Ht)値のほか赤血球数、ヘモグロビン濃度などとした。開発した測定装置はいずれの方法においても携帯および現場での使用が可能で、測定時間はともに10秒程度、測定精度は非侵襲法ではHt値標準推定誤差(RMSEP)2~3%、採血管法ではHt値標準推定誤差(RMSEP)1.5%程度であった。

法人番号 7050005005207