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水曜会(第686回)

情報公開日:2014年9月17日 (水曜日)

日時

平成26年9月24日(水曜日)13時30分~

場所

(独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 講堂
茨城県つくば市観音台3-1-5 (交通案内/会場案内(建物3))
Tel: 029-838-7707(企画管理部 業務推進室 交流チーム)
Fax: 029-838-7907

今回は、農研機構 動物衛生研究所 細菌・寄生虫研究領域 江口 正浩さんと沖縄県家畜衛生試験場 青木 雄也さん、お二人による発表です。
参加希望者の事前登録は不要、当日参加も可能です。多数のご来聴をお待ちしております。

内容

座長:下地 善弘(動衛研)

サルモネラ感染防御における液性免疫の役割―ワクチン開発へ向けた基盤研究― (30分)

○江口 正浩、原田 知享、アリバム デビ スワルミスタ、秋庭 正人、小川 洋介、下地 善弘 (動衛研)

家畜伝染病予防法では、家畜におけるSalmonella serovar Typhimurium, S. Choleraesuis, S. Dublin, S. Enteritidisによる疾病を「サルモネラ症」と定義している。サルモネラが家畜に感染すると下痢や敗血症を引き起こす。国内において家畜のサルモネラ症の畜種別の発生頭数は横ばい傾向である。我々は、サルモネラに対する安全で高機能および省力型ワクチンの開発を目的とし、現在は、液性免疫応答を中心に感染防御機構の解析を実施している。
サルモネラ感染に対する感染防御は細胞性免疫が優位であると考えられているが、我々を始め複数の研究グループがマウスモデルにおいて、液性免疫応答も感染防御に関与していることを報告している。これまでに、サルモネラ感染マウスの脾臓から感染防御に関与するモノクローナル抗体の作製を国内外の研究機関に先駆けて成功した。今回は、サルモネラ感染防御に関わるモノクローナル抗体を用いて、液性免疫の役割について、1、自然(経口)感染モデルにおける抗体の役割、2、抗体が認識する抗原の機能解析について紹介する。

座長:中村 義男(動衛研)

バベシア・ビゲミナ検出PCRの特異性および検出感度の検討 (20分)

○青木 雄也 1、 Khalilullah Daqiq 2、Suharno 3、Zolzaya Majigsuren 4、寺田 裕 5、中村 義男 5(1沖縄県家畜衛生試験場、2アフガニスタン国クナール農業灌漑畜産総局、3インドネシア国スバン家畜疾病診断センター、4モンゴル国獣医科学研究所、5農研機構 動衛研)

沖縄県ではかつて牛に蔓延していたバベシア・ビゲミナ (BB)の清浄性について、Figueroaら(1992)の方法を改良したnested PCRを用いて監視しているが、一部の検体に非特異反応が確認され問題であった。そこで、このnested PCRおよびSivakumarら(2012)が報告したBB AMA-1 PCRの特異性と検出感度について検討した。特異性試験にはBB 3株、バベシア・オバタ(BO)4株、バベシア・ボビス(Bb)2株等、住血微生物計8種の感染牛血液を用いた。検出感度の検討にはBB東風平株(BBK)とBO赤島株(BOA)感染牛血液を非感染牛血液で段階希釈した材料を用いた。その結果、nested PCRではBB、BO全株が陽性を示し、Bb、バベシア・メジャー、小型ピロプラズマ、アナプラズマ2種、マイコプラズマ検体に標的バンドはみられなかった(一部に高分子非特異バンドあり)。BBK検出感度は1.7寄生赤血球/μL(プライマー終濃度1.0μM)、3.4寄生赤血球/μL(同0.5μM)であった。プライマー終濃度1.0μMでは高希釈検体にラダー状バンドがみられたが、同0.5μMではみられなかった。BOA検出感度は1.2×104寄生赤血球/μL(1st PCR、プライマー終濃度0.5μM)であった。BB AMA-1 PCRではBB全株のみ陽性となり、他の検体には高分子バンドを含む非特異反応は生じなかった。BBK検出感度は3.4寄生赤血球/μLであった。以上より、BBの検出にはnested PCRに比べBB AMA-1 PCRがより適していることが明らかにされた。

法人番号 7050005005207