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水曜会(第692回)

情報公開日:2015年7月22日 (水曜日)

日時

平成27年7月29日(水曜日)13時30分~

場所

国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 講堂
茨城県つくば市観音台3-1-5 (交通案内/会場案内(建物3))
Tel: 029-838-7707(企画管理部 業務推進室 交流チーム)
Fax: 029-838-7907

今回の水曜会は、プリオンの侵入機構に関する一般演題1題を予定しております。
参加希望者の事前登録は不要、当日参加も可能です。皆様のご来聴をお待ちしております。

内容

座長:横山 隆(動衛研)

腸管M細胞におけるアルドラーゼAを介した異常型プリオン蛋白質侵入機構の解明(20分)

○長澤 裕哉(動衛研 寒地酪農衛生研究領域)

これまでの研究から、牛海綿状脳症の原因物質である異常プリオン蛋白質の初期感染が腸管M細胞の輸送小胞を介して行われることが明らかにされている。しかし、M細胞における異常プリオン蛋白質のトランスサイトーシスに関わる分子とその侵入機構の詳細は不明な点が多い。そこで、腸管M細胞における異常型プリオン蛋白質のトランスサイトーシスに関わる分子を同定し、侵入機構の一部を解明したので報告する。
まず、M細胞の輸送小胞におけるプリオン蛋白質と親和性を有する分子を同定するため、M細胞に分化誘導させたウシ腸管上皮細胞(BIE細胞)を用いてプロテオーム解析を行った結果、解糖系酵素アルドラーゼAの同定に成功した。アルドラーゼAとプリオン蛋白質の親和性を、免疫沈降およびFar Western blot解析により確認、腸管M細胞におけるアルドラーゼAの存在部位を解析したところ、管腔側表面および輸送小胞中に局在していることが判明した。さらに、M細胞に分化させたBIE細胞を用いて異常プリオン蛋白質の侵入機構を解析したところ、異常型プリオン蛋白質がアルドラーゼAと共局在している部位において取込まれ、かつ異常型プリオン蛋白質が基底膜側へ放出していたことから、アルドラーゼAが異常プリオン蛋白質とともにM細胞を介してトランスサイトーシスしていることが確認された。一方、この現象は抗アルドラーゼA抗体でアルドラーゼAをブロックすることにより抑制されることも判明した。
これらのことより、M細胞上での異常型プリオン蛋白質の侵入は、アルドラーゼAと結合することによって開始されることが明らかとなった。

法人番号 7050005005207