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自然共生型農業研究シンポジウム2017

情報公開日:2017年7月 3日 (月曜日)

趣旨

これからの農業には化学農薬や化学肥料の削減を通した人間や環境に対する安全性の向上が強く求められている。また、国際競争力のある「攻めの農業」を展開するためには、経営コストを削減しつつ、農産物の安定供給や収量・品質の改善を進める必要がある。即ち、石油化学に由来する物質・エネルギーの投入を最小限にした条件での競争力のある農業生産が求められている。このような二律相反的な課題は、従来の農業技術の概念では対応が困難であり、問題解決のためには新しい視点に基づく研究や技術開発が必要である。

上記のような背景から近年の注目すべき研究として、光をキーワードとした生物間相互作用の解明が挙げられる。例えば、栽培場所の光環境や農業資材の色彩がアザミウマやコナジラミのような難防除性の微小害虫行動に強い影響を与えることが明らかにされ、その結果として、光と色を活用した新たな病害虫防除技術の開発への期待が高まりつつある。

さらに別の例として、栽培場所の光環境が根粒菌や菌根菌等の有用微生物の植物への共生に強い影響を及ぼすことも明らかにされ、光環境の制御を通した有用微生物の農業利用という新たな可能性を切り開きつつある。これらの研究はいずれも従来の農業・農学にはない光の価値についての農業生態的な理解を進め、「光」をキーテクノロジーにした新たな農業技術の創出につながるものである。

一方、近年の研究から土壌や作物に生息する微生物の種類や量の詳細な分析が可能となり、土壌や作物の病原微生物の診断やモニタリングが飛躍的に容易となった結果、病害防除のための農業環境の衛生管理体制の合理化も大きく進めることが可能となりつつある。実際に地理的に大規模なスケールでの土壌病害の診断や疫学的研究が既に国内外で実施され始めている。

また、土壌や作物に生息する無数の微生物の中から有用微生物を迅速かつ効率的に探索・選抜することも可能となり、多数の新しい有用微生物も国内で報告され始めている。さらに、農業環境中での有用微生物の施用効果の向上や安定化に適した栽培条件(肥料や土壌改良資材等)についても解明が始まり、肥料や堆肥・土壌改良資材等を通した安全で環境に優しい病害防除技術の開発が加速されつつある。

本シンポジウムでは、内閣府の主催する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)(「次世代農林水産業創造技術」・『持続可能な農業生産のための新たな総合的植物保護技術の開発』)における「ジャガイモそうか病防除のための新規栽培体系の開発」ユニットの3年間の研究成果を紹介すると同時に、上述のような研究を活発に展開している先進的な研究者を招待し、農薬や消毒に依存しない最新の病害防除や微生物制御技術等の知見を紹介する場を提供することを目的とする。

肥料・農業資材メーカーと連携した病害虫研究の推進による農薬に依存しない病害虫防除技術の開発、さらに「おいしさ」の向上と科学的解明も目的とした「科学的な農業・土作り」に関する研究も始まりつつあり、これらについての展望も議論する。

日時

平成29年10月26日(木曜日) 10時00分~17時30分 (開場9時15分~)

場所

諫早文化会館 中ホール(1階)

(長崎県諌早市宇都町9−2 電話:0957-25-1500)

主催

農研機構北海道農業研究センター

対象

持続的農業・農業関連の環境問題に興味を有する市民・生産者、都道府県職員、市町村職員、農業団体職員、農業改良普及指導員、農林水産省、公的機関・民間の研究者等

参加費

シンポジウム:無料

情報交換会:5000円

参加定員

シンポジウム:300名

情報交換会:70名

申込締切

シンポジウム:平成29年10月20日(金曜日)

情報交換会:平成29年10月13日(金曜日)

法人番号 7050005005207