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水曜会(第711回)

情報公開日:2019年7月 5日 (金曜日)

今回の水曜会は、アフリカ豚コレラユニットの國保健浩ユニット長と 口蹄疫ユニットの深井克彦ユニット長による各ユニットのご紹介を予定しております。
参加者の事前登録は不要、当日参加も可能です。
皆様の御来場をお待ちしております。

日時

平成31年7月22日(月曜日)13時30分~

場所

国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門 講堂
茨城県つくば市観音台3-1-5 (交通案内/会場案内(建物3))
Tel: 029-838-7937(企画管理部 企画連携室 交流チーム)
Fax: 029-838-7907

内容

座長:西 達也(農研機構 動物衛生研究部門)

口蹄疫ユニットのご紹介(20分)

○深井 克彦(農研機構 動物衛生研究部門 口蹄疫ユニット)

近年わが国は、2000年および2010年の過去2回、口蹄疫の発生を経験している。2000年は4戸740頭での発生に留まったが、2010年の発生は292戸で確認され、ワクチン接種個体を含む殺処分頭数は30万頭近くに及んだ。幸い、両発生ともその後終息し、現在わが国はOIEから口蹄疫ワクチン非接種清浄国の認定を受けている。しかし、近隣のアジア諸国では本病の発生が継続し、わが国への再侵入の危険性は常に存在している。わが国における口蹄疫に関する研究は、1997年の台湾における本病の大発生を受けて、その気運が本格的に高まったと聞いている。当初はウイルスを所有することが許可されず、海外の研究機関や発生国で研究を実施せざるを得ず、非常に困難な状況であったことは想像に難くない。その後、2回の発生を経験し、諸先輩方や関係各位のご尽力により、当拠点における研究活動は大きく進展した。当初は所有することすら許されなかったウイルスも、現在では100株を越えるウイルス株が世界中から収集され、日々の研究活動に活用されている。本発表では、当拠点における口蹄疫に関する研究活動を振り返るとともに、現在我々が取り組んでいる最新の研究活動の一端をご紹介する。

座長:舛甚 賢太郎(農研機構 動物衛生研究部門)

アフリカ豚コレラユニットのご紹介(20分)

○國保 健浩(農研機構 動物衛生研究部門 アフリカ豚コレラユニット)

昨年8月にアフリカ豚コレラ(ASF)が中国遼寧省で発生して以来、約1年の間に香港を含む中国全土(4市22省5自治区、103例)へと拡大し、公式発表では1,133,000頭の処分を要する事態となっている(FAO、2019年6月末日現在)。また近隣国であるモンゴル、ベトナム、カンボジア、北朝鮮へも当然の如く飛び火し、6月20日にはラオスでも発生が確認されている。中国での初発以降、韓国、台湾、日本が国境における検疫措置を強化する中、海外からの渡航客が持ち込んだ豚肉加工品からASFウイルスの遺伝子が相次いで検出される状況となっており、アジアにおけるASFの脅威は過去に例を見ないレベルに達していると言える。このような中、本年4月16日付けで新設されたアフリカ豚コレラユニットは口蹄疫ユニットの協力のもと、ASFの病態解明と予防法の確立を目指して研究を行うとともに、来たるべきASFの侵入ならびにまん延阻止に向けた国内の体制整備に取り組む、動衛研で最も新しいユニットである。ここでは疾病としてのASFを概観するとともに、早期診断やワクチン開発に向けた我々アフリカ豚コレラユニットの業務の一端をご紹介したい。