花き研究所

2014年

2015年 1月
トルコギキョウ (Eustoma grandiflorum)

トルコギキョウは原産地のアメリカ南部で夏に開花しますが、日本で育種と栽培技術の開発が進み、一年中生産可能な切り花品目になりました。この30年間に大きく花容を変え、一重で紫の花から、白地に紫やピンクの縁取りがある一重品種を経て、現在は八重で花弁の縁にフリンジがある品種が人気です。写真は鮮やかな緑色に特徴がある最新品種です。冬のさなか新緑の風をイメージさせます。 「食料生産基地再生のための先端技術展開事業~周年安定生産を可能とする花き栽培技術の実証研究」の実証地(福島県いわき市)にて撮影

2014年 12月
12月の壁紙(光る花)

遺伝子組換え技術により作出された『光る花』。 アゼトウガラシ科の一年草であるトレニア(夏スミレと呼ばれることもあります)に、海洋プランクトンのChiridius poppeiから単離された蛍光タンパク質CpYGFPと植物内で高蓄積させるための最新の技術を組み合わせた遺伝子配列を導入することで、これまで見られないほど強い蛍光を発する「光る花」が作出されました(農研機構花き研、NECソリューションイノベータ、インプランタイノベーションズ、奈良先端大学院大学の共同研究による成果)。 この「光る花」は、現在、「ヒカリ展(東京都上野 国立科学博物館)」で展示されています(平成26年10月28日~平成27年2月22日)。

2014年 11月
キク (Chrysanthemum)

11月頃になると神社や公園など人々が多く集まるところで菊の展示会がよく開かれ、会場では愛好家が1年間丹精込めて栽培した菊が展示されています。 菊の多くが大菊と呼ばれる種類です。大菊の展示方法では三本仕立が広く行われていますが、写真のキクは千輪作りまたは千輪仕立てと呼ばれる展示になります。たくさんの花がついていますが1つの株から咲いたものです。この方法は開花時期や花の大きさをそろえるなど高い栽培技術が必要な仕立て方です。

2014年 10月
コルチカム(イヌサフラン)(Colchicum)

イヌサフラン科の植物で、ヨーロッパ、北アフリカなどに約60種が分布する球根植物です。花の咲く時期で春咲き・秋咲き・冬咲きの3タイプに分けられますが、日本で広く親しまれているのは主に秋咲き系です。 植え付けしなくても秋になると球根から花芽が出てピンクや藤色の花が咲き、開花後に葉が出ます。翌年も咲かせたい場合、日当たりのよい室内に置いて、花を観賞してから土に植えても問題はありません。 なお、球根や種には毒がありますので食べることはできません。

2014年 9月
ヒガンバナ (彼岸花) ( Lycoris radiata)

ヒガンバナ科の多年草。人里周辺のあぜ道や土手などに広く自生しています。 昔から人々の暮らしの中で身近な存在だったため、全国各地にいろいろな呼び名(「どくばな」、「きつねばな」、「かじばな」など)が残っています。 鮮やかな赤があちこちで目につきだすと秋が来たことを感じさせてくれる花です。ヒガンバナの名所は各地にあって、近年、花が咲く頃には様々な催し物が開かれています。

2014年 8月
オミナエシ (女郎花) Patrinia scabiosifolia

オミナエシ科オミナエシ属の多年生植物です。黄色い清楚の花を咲かせ、十五夜(旧8月15日)に飾る秋の七草の一つです。 日本原産(沖縄をのぞく)で、日当たりの良い草地に生えますが、そのような環境が極端に減少しているため、自生地は非常に減少しています。 日本では万葉の昔から愛されて、前栽、切花などに用いられてきました。また漢方にも用いられます。

2014年 7月
スイレン (睡蓮) (Nymphaea spp.)

ヒツジグサ(Nymphaea tetragona) スイレン属(スイレンぞく、学名:Nymphaea)は、スイレン科の属の一つ。水生多年草。 日本においての、一般的なスイレンは、いくつかの野生種を交配、品種改良し、作出された園芸種で、花や葉の色、模様などは様々な品種があります。 日本の野生種はヒツジグサ(未草:白い花を午後、未の刻(午後2時)ごろに咲かせる事からその名が付いたといわれます)があります。

2014年 6月
オトメユリ (乙女百合) (Lilium rubellum)

ユリ科ユリ属の球根植物で、日本特産(東北南部から新潟地方にかけて)の山野の草地などに生える多年草です。別名はヒメサユリ(姫早百合・姫小百合)で、こちらで知られていることが多いです。 花は桃色で斑点がないのが特徴で、ほんのりと甘い香りがします。種子で繁殖しますが、花が咲くまでは4、5年ほどかかります。

2014年 5月
ニワゼキショウ(庭石菖)(Sisyrinchium rosulatum)

アヤメ科の一年草で、芝生や草地に群生する雑草的な花です。 日本で普通に見られるものは、北アメリカ原産で明治時代中期に観賞用として輸入されたものとは別の、雑草的な種が帰化し野生化したようです。 花は小型ですが美しく、花色は白のものと赤紫のものがあり、中央部はどちらも黄色です。

2014年 4月
チューリップ (Tulipa gesneriana)

ユリ科チューリップ属に属する球根植物です。原産地は地中海から中央アジアの北緯40度線に沿った広範な地域です。 ヨーロッパでは17世紀に一大ブームを引き起こし、「チューリップ狂時代」と呼ばれています。我が国へは江戸時代後期に渡来したといわれ、現在は、富山、新潟を中心に球根栽培が盛んです。 写真は富山県農林水産総合研究センター園芸研究所の圃場です。

2014年 3月
スノーフレーク (Leucojum aestivum) (スズランスイセン)

ヒガンバナ科(新エングラー体系及びAPG植物分類体系)の植物の1つです。ヨーロッバ中南部原産の多年草で、花弁の先端には緑の斑点がある秋植の球根草です。 和名はオオマツユキソウ(大待雪草)、別名はスズランスイセン(鈴蘭水仙:釣鐘状の花がスズラン、幅がある細長い葉っぱがスイセンに似ているところから)です。また、スミレに似た芳香を放ちます。 名前の似た球根植物にスノードロップがありフレークと同様に早春に白い花を咲かせますが、別属で異なる植物です。

2014年 2月
シクラメン (Cyclamen persicum)

サクラソウ科の多年草。地中海原産で、冬の代表的な鉢花です。 和名は「豚の饅頭(ブタノマンジュウ:球根が豚のえさになることより)」と「篝火草(カガリビバナ:花の形より)」の二種類がありますが、現代ではあまり用いません。 5枚の花弁が反り返っているために独特の形状の花を咲かせます。種子から成長した塊茎に多数の葉と花茎を形成します。 写真の品種は育種家により偶然発見された八重咲きの遺伝子が交配されており、一つの花あたり花弁が10枚あります。この遺伝子の性質について現在研究が進められています。