花き研究所

研究について

研究材料

チューリップとユリ

主な研究材料はペチュニアの原種のひとつ Petunia axillaris です。甘い強い香りを夜間に発散させます。

モデル植物としてはシロイヌナズナが知られていますが、花に香りがほとんどないため香りの研究に用いるには限界があります。芳香のあるペチュニアは、育てやすく繁殖も容易なので、「花の香り研究のモデル植物」となりつつあります。

他にユリ、カーネーション、バラ、キク、ツバキ、チューリップなど色々な花きを用いています。珍しい花の香りを分析することもあります。

「花が香る仕組みの解明」が目標ですので、香りのない花でも「香らない仕組み」を調べる対象となります。どんな植物でも花さえ咲けば、研究の対象となり得ます。

研究方法

植物材料の育成

ほとんどの材料は花き研究所で栽培します。栽培過程での観察が、新たな生理現象を発見するきっかけになることもあります。

香気成分の採取

香気成分は環境や時間によって変化するので、環境条件を整えたインキューベータ内にて生育させた植物の花から香気成分を採取します。

香気成分の抽出

発散成分は採取したカラムから、内生成分は花から有機溶媒を用いて抽出します。場合によっては精製し、濃縮します。

加熱脱着装置を用いてカラムから香気成分を抽出・濃縮し、直接導入することもあります。

攪拌子吸着抽出(ツイスター)法や固相マイクロ抽出(SPMEファイバー)法を用いることもあります。

香気成分の分析

精密機器(GC, GC-MS, LC, UPLC-MSなど)を用いて香気成分を分析します。

面白い現象を見つけた場合には、その仕組みを明らかにするために、花き研究所や農研機構内にある設備を利用します。例えば走査電子顕微鏡やNMRなどを用いています。

香気成分関連遺伝子の解析

マイクロアレイやRT-PCRと呼ばれる遺伝子の発現を解析する手法で、花の香気成分の生合成や発散に関与する遺伝子を探索します。

遺伝子組換え技術によって、香気成分の生合成に重要だと考えられる遺伝子の機能を解析します。