果樹研究所

品種育成・病害虫研究領域 遺伝資源研究ユニット

スタッフ

ユニットリーダー(上席研究員)

池谷 祐幸 (Hiroyuki IKETANI)

主任研究員

間瀬 誠子 (Nobuko MASE)

研究員

今井 篤 (Atsushi IMAI)

研究内容の紹介

農業生物資源ジーンバンクのサブバンクとして、国内外からの果樹遺伝資源の導入や海外への分譲を行っています。導入については、果樹研究所内外からの要請を受けて海外の研究機関と交渉し、遺伝資源の分譲を受けています。また、果樹遺伝資源の収集、保存、利用、評価のための研究を行っています。

遺伝資源の導入

海外からのウイルス病などの侵入を防ぐため、国内の主要な果樹の遺伝資源(穂木、苗木)の輸入は、多くの場合植物防疫法による許可が必要です。遺伝資源研究ユニットは、法令の許可を受けるための特別な設備と技術を備えた上で、導入した遺伝資源のウイルスフリー化を行い、輸入した遺伝資源が国内で自由に利用できるようにする事業を行っています。

ナシの遺伝資源

ナシの遺伝資源

 100年前に中国で収集された野生起源のナシ(米国ハーバード大学植物園植栽)です。この個体から穂木の提供を受け、日本へ導入しました。

遺伝資源の収集、保存、利用、評価のための研究

遺伝資源の種類、特性は様々であり、果樹の研究に利用するためにはいろいろな観点からの研究が必要になります。現在は、絶滅危惧植物も多い国内の野生果樹遺伝資源の多様性評価と、バラ科果樹の自家不和合性の原因究明及び和合性個体の作出、利用に関する研究を行っています。また、地域特産的に栽培される珍しい果樹の調査も行っています。

クマガワブドウの果実
クマガワブドウの果実
九州南部に稀産するブドウ属の野生種(絶滅危惧IA類)

ナツメ(<em>Zizyphus jujuba</em>)の果実
ナツメ(Zizyphus jujuba)の果実

主要成果

原著論文

  • Iketani H, Katayama H: Introgression and Long-Term Naturalization of Archaeophytes into Native Plants - Underestimated Risk of Hybrids: Povilitis T. (Ed.), Conservation Biology. InTech ISBN-978-953-51-0540-4, 43-56 (2011) 
  • Iketani H, Katayama H, Uematsu C, Mase N, Sato Y, Yamamoto T : Genetic structure of East Asian cultivated pears (Pyrus spp.) and their reclassification in accordance with the nomenclature of cultivated plant : Plant Systematics and Evolution 298, 1689-1700 (2012)
  • Mase N, Sawamura Y, Yamamoto T, Takada N, Nishio S, Saito T, Iketani H : A segmental duplication encompassing S-haplotype triggers pollen-part self-compatibility in Japanese pear (Pyrus pyrifolia) : Molecular Breeding 32, 117–128 (2014)
  • Mase N, Sawamura Y, Yamamoto T, Takada N, Nishio S, Saito T, Iketani H: Direct genotyping of single pollen grains of a self-compatible mutant of Japanese pear (Pyrus pyrifolia) revealed inheritance of a duplicated chromosomal segment containing a second S-haplotype : Euphytica 200, 297-304 (2014)

成果情報

単一花粉PCRによる花粉側自家和合性系統415-1が生産する和合性花粉の検出(2014)

ガンマ線照射花粉の交配により獲得したニホンナシ花粉側自家和合性突然変異体(2013)

ニホンナシとチュウゴクナシの栽培品種は遺伝的に極めて近縁である(2012)

 

プレスリリース

全てのナシ品種を結実させる花粉を作るニホンナシ系統を作出(2014.2)