果樹研究所

一押し旬の話題

2013年2月15日

β-クリプトキサンチン

果樹研究所が育成したウンシュウミカン「興津早生」 
果樹研究所が育成した
ウンシュウミカン「興津早生」

β-クリプトキサンチンをたくさん含んでいるカンキツ「西南のひかり」
β-クリプトキサンチンをたくさん含んでいる
カンキツ「西南のひかり」

β-クリプトキサンチンを知っていますか?
ウンシュウミカンに含まれている橙色の色素ですが、これが結構優れものです。

浜松市北区にある三ヶ日地域は、『三ヶ日ミカン』で有名な地域ですが、私たち果樹研究所では地域の人達の協力の下、平成17年より栄養疫学調査、「三ヶ日町研究」を行い、ウンシュウミカンなどの果物や野菜に豊富に含まれる抗酸化物質であるβ-カロテン、β-クリプトキサンチンなどのカロテノイド類が健康に及ぼす影響を疫学的に明らかにしようとしてきました。

閉経女性のうち、血中のβ-クリプトキサンチン濃度の高いグループにおける骨粗しょう症の発症リスクは、低濃度のグループを1.0とした場合、0.08となり明らかに低い結果となりました。
また、調査開始から4年後の追跡調査で、新たに骨低下症と骨粗しょう症を発症していた閉経女性では、4年間で骨密度が低下した人ほど調査開始時の血中β-クリプトキサンチン濃度が低かったことが解りました。

これらの結果から、血中のβ-クリプトキサンチン濃度が低いほど、骨粗しょう症を発症しやすいと考えられます。
現在、国内における要介護に至る大きな要因の一つに、骨粗しょう症による骨折などがあげられます。
骨粗しょう症予防は将来的な要介護のリスクを低くし、健康寿命の延伸につながるという観点からも注目される成果です。

冬の間にウンシュウミカンを沢山食べておくと、血中のβ-クリプトキサンチン濃度が高まり、夏にウンシュウミカンが食べられなくても骨粗しょう症の予防効果が期待できます。β-クリプトキサンチンはオレンジやグレープフルーツなどには、あまり含まれていませんので、今のうちに、美味しいミカンを沢山食べましょう。