九州沖縄農業研究センター

さとうきび育種グループ

さとうきび育種グループ 種子島研究拠点において、さとうきびの品種開発を行っています。従来からの製糖用の品種開発はもちろんのこと、新規用途の開拓にも取り組み、飼料用やバイオマス資源としての利用などを目的とした画期的な品種を開発しています。

(2017.4.4 更新)

 

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【さとうきび育種について】

さとうきび育種グループの前身であるさとうきび育種研究室が育成した農林8号(NiF8)は、南西諸島の基幹品種として全域で栽培され、鹿児島県ではトップシェアの51%(H26-27年産)を占めています。また、茎重型多収品種の農林27号(Ni27)は、沖縄県では宮古地域を中心に栽培され、沖縄県ではトップシェアの31%を占め、その普及対象は鹿児島県の奄美地域まで広がっています。
近年の気象災害など厳しい自然環境や機械収穫の拡大など生産環境の変化に伴い、不良環境への適応性を強化した多収品種が求められています。農林23号(Ni23)は耐干性に優れ多収性を備えた品種であり奄美地域を中心に鹿児島県の栽培面積の19%を占めています。低温適応性が高く、種子島で無マルチ栽培ができる多収品種農林18号(NiTn18)は、単収低下が課題となっている近年再評価が進んでいます。
今後は、機械化適性を持つ株出し多収品種が求められていることから、根系の改良にも着目し、黒穂病などの主要病害への抵抗性、風折抵抗性、低温適応性、耐干性などを兼ね備えた株出し多収品種の育成に取り組みます。
こうした従来型の製糖用品種を育成する一方、さとうきびの生産力そのものを向上させるため、さとうきび野生種等を活用して株出し極多収のさとうきびの開発に取り組んできました。また、極多収さとうきびは、土地面積あたりの砂糖生産量は増大するものの糖度が低い場合が多く、従来型の製糖プロセスでは十分に実力を発揮しにくいため、民間企業と共同で製糖プロセスの改良にも取り組みました。これまでに「砂糖・エタノール複合生産プロセス」や「逆転生産プロセス」など、低糖度のさとうきびからでも効率的に製糖できる技術を開発するとともに、これらの新規プロセスでの利用を想定した高バイオマス量さとうきびモデル品種「KY01-2044」を育成しました。現在は、こうした極多収さとうきびを素材としても活用し、より糖生産性に優れる多用途利用可能な品種の開発にも取り組んでいます。

南西諸島は全国でも有数の肉用子牛の生産地です。さとうきび野生種との種間雑種から、茎葉全体を粗飼料として利用する飼料用さとうきびを育成しています。現在、種子島以北では「KRFo93-1」、奄美以南では「しまのうしえ」が栽培されています。飼料用さとうきびは株出し能力が高く、乾物収量が高いほか、硝酸態窒素を蓄積しにくいという利点があり、今後の南西諸島での粗飼料生産を担う作物として期待されています。

【これまでに育成した主な品種】

南西諸島向け製糖用品種

・さとうきび農林20号(NiTn20)
・さとうきび農林22号(Ni22)
・さとうきび農林23号(Ni23)
・さとうきび農林24号(NiN24)
さとうきび農林27号(Ni27) (旧系統名 KR96-93)
さとうきび農林30号(KN00-114)
さとうきび農林31号(KY99-176)
さとうきび農林32号(KTn03-54)

本土向け黒糖用品種

黒海道

飼料用さとうきび品種

KRFo93-1
しまのうしえ

飼料用さとうきび(KRFo93-1)

砂糖・エタノール複合生産プロセス試験用モデル品種

KY01-2044
( 2010年農林水産研究成果10大トピックス)

 

【飼料用サトウキビ品種「KRFo93-1」利用の手引き - 鹿児島県熊毛地域版 - 】

鹿児島県熊毛地域での飼料用サトウキビ品種「KRFo93-1」の栽培と利用方法などを紹介したパンフを作成しています。

【飼料用サトウキビ栽培マニュアル~鹿児島県奄美地域版~】

鹿児島県の奄美地域を対象とした飼料用サトウキビの栽培マニュアルです。飼料用サトウキビの植付け、肥培管理、収穫における留意点を紹介しています。

【ケーングラス栽培マニュアル~沖縄県版~】

沖縄県を対象としたケーングラスの栽培マニュアルです。ケーングラスの植付け、肥培管理、収穫における留意点を紹介しています。

 

【最近のプレスリリース】

法人番号 7050005005207