要約
大分県農耕地土壌図をGISソフトを用いてデジタル化し、大豆栽培支援に関する新たな属性データを結合することにより、県下一円の大豆栽培支援マップを作成することができ、生産環境の現況および改善方策の提案に活用できる。
- キーワード: GIS、デジタル土壌主題図、大豆、栽培支援マップ
- 担当: 大分農林水産研安全・土壌肥料担当
- 代表連絡先: Tel:0978-37-1435
- 区分: 九州沖縄農業・生産環境(土壌肥料)
- 分類: 行政・参考
背景・ねらい
地理情報システム(GIS)はコンピュータ上に地図情報やさまざまな付加情報を持たせ、地理情報として一元的に管理できる。本県では大豆の生産量が九州各県と比較して低収であり、その要因の一つとして土壌の排水対策の不徹底等があげられる。そこで、本県の農耕地土壌図のデジタル化を図り、デジタル土壌主題図を利用して県下水田一円の大豆適作地マップの作成を行う。
成果の内容・特徴
- 既存のデジタル土壌図に全国土壌統ごとの、排水性、礫の有無、それに伴う暗渠施工の難易度、心土破砕・高畝栽培の必要性、大豆栽培時の注意点等大豆栽培支援に関する新たな属性データを付加することにより、県下水田の大豆栽培支援マップ(主題図)を作成できる(図1、表1)。
- 大豆栽培支援マップにより得られる情報を基に、地域ごとにきめ細かい現況把握が可能となり、改善方策の提案を迅速に行うことができる(図2)。
成果の活用面・留意点
- 大豆栽培支援マップを例としてあげたが、様々な土壌情報を基にした土壌主題図の作成(栽培リスクマップ、有機物分解能マップ等)が可能である。
- MapInfo Ver7.0で作成した主題図は、本ソフトあるいは、フリーソフトであるSuper Map Viewerを用いることで一般のパソコンでも容易に閲覧が可能である。
具体的データ
その他
- 研究課題名: 壌環境影響モニタリング調査
- 予算区分: 国庫助成(土壌保全)~県単
- 研究期間:1998~2008年度