要約
中果形カラーピーマンの促成栽培で炭酸ガスを施用すると、総収量は増加しないが、3月までの収量が増加する。
- キーワード: カラーピーマン、CO2施用、生育、収量
- 担当: 宮崎総農試・野菜部
- 代表連絡先: Tel:0985-73-2332
- 区分: 九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類: 技術・参考
背景・ねらい
夜間、植物体の呼吸作用により栽培施設内のCO2濃度は500ppm程度まで上昇するが、日の出以降は光合成により300ppm以下まで低下する。厳寒期におけるカラーピーマンについては、正午近くまで換気を行えないことがあり、CO2濃度が光合成の制限要因となる。
そこで、CO2施用により、中果形カラーピーマン促成栽培における収量、品質に及ぼす影響について検討する。
成果の内容・特徴
- CO2を施用すると、主枝長が短くなり、主枝節数が少なくなる(図1)。また茎径も小さくなる(データ省略)。
- CO2施用により3月までの収量は多くなるが、栽培終了時までの積算収量では同程度となる(図2)。
- 土壌溶液中の硝酸イオン濃度はCO2施用により低く推移する(データ省略)。
成果の活用面・留意点
- 間口6m、奥行き10mの単棟ビニールハウスでの結果である。
- 施用したCO2は液化炭酸ガスである。
- CO2施用、無施用とも施肥、かん水及び温度管理は慣行に準じた。
具体的データ
(宮崎県総合農業試験場)
その他
- 研究課題名: 主要な施設果菜類における炭酸ガス施用効果の明確化および効率的炭酸ガス施用法
- 予算区分: 県単
- 研究期間: 2006~2009年度
- 研究担当者: 力武 弘、藺牟田 真作、黒木 利美、渡司 照久