中央農業研究センター

イネ縞葉枯病ウイルスの防除対策に関する技術指導

目的

  • 関東以西の一部地域においてイネ縞葉枯病の発生面積が拡大傾向にあり、減収要因の一つとなっています。
  • 本病はヒメトビウンカにより媒介されるイネ縞葉枯ウイルスが原因であるため、ウイルスを保有するヒメトビウンカの割合(保毒虫率)が発病に大きく影響します。栽培現地の保毒虫率を把握し、薬剤防除、耕種的栽培管理、抵抗性品種利用等を組み合わせて適切に防除を行うことで、本病による被害を軽減することができます。
  • そこで、ヒメトビウンカおよびイネ縞葉枯病の発生状況や防除対策に関する知見を深めるため、都道府県やJA等の生産者団体主催の研修会等において説明を行います。

図1

(左)イネ縞葉枯病を発病したイネ(コシヒカリ)
新葉が退色し、垂れ下がって枯死します。
ゆうれい症状とも呼ばれます。
(右上)イネ縞葉枯病を媒介するヒメトビウンカ
(右下)イネ縞葉枯ウイルスの電子顕微鏡写真

技術の特徴

(1)イネ縞葉枯病を防除するためには、化学農薬の利用によるヒメトビウンカ防除、イネ縞葉枯抵抗性品種の利用、圃場管理によるヒメトビウンカの発生抑制、などを組み合わせて行うことが重要です。ただし、地域によって有効な防除対策の選択肢が限られている場合もあるため、日本全国での画一的な取り組みは難しく、発生地域の特徴に応じて有効な防除計画を立案し実行することが重要になります。

(2)以下の情報サイトに関連する情報を掲載しました。

イネ縞葉枯病に関する情報サイト

イネ縞葉枯病の総合防除マニュアル

イネ縞葉枯ウイルス保毒虫検定法

留意事項

出前技術指導を希望される場合、最寄りの都道府県の普及機関への事前のご相談をお勧めいたします。

技術内容問い合わせ先