中央農業研究センター

新技術の出前技術指導

平成30年度出前技術指導

背景とねらい

中央農業研究センターで研究開発した新技術を生産現場に広く普及させるため、その技術の良さを積極的に生産現場にPRすることが求められています。そこで、先進的で意欲的な農業者がその新技術を試行・体験できる機会を提供し、新技術の良さを直接体験することによって、新技術の普及を加速化、効率化することをねらいとして、新技術の出前技術指導を行って来ました。

実施概要

平成30年度も引き続き、出前技術指導を実施しますので、以下に実施課題の概要を掲載しました。出前技術指導を希望される生産者は、留意事項等をご確認のうえ、連絡窓口にお申し込み下さい(時期や内容、応募状況により対応出来ない場合もありますので、この点、ご了解下さい)。

なお、出前技術指導を円滑に行うため、現地所管の都道府県の試験場・普及センターには事前に情報提供するとともに、現地試験のパートナーとしての協力を要請し、連携関係を得ながら実施することをお勧めいたします。

1. 重粘な土壌で排水が不良な地域の大豆湿害対策の切り札、麦・野菜にも利用

耕うん同時畝立て播種技術による水田転換畑の大豆・麦類等の汎用利用

平成30年度の留意事項

      • 指導内容
        • 未耕うん圃場において、耕うん・畝立てから播種までの作業を1工程でできる、耕うん同時畝立て作業機による狭畦大豆栽培・麦栽培などの播種作業の実演・実技を行います。実際に、作業機の操作性、畝立ての出来具合などを見て、試すことができます。適応できる栽培様式等の詳細はお問い合わせください。
        • 実演では、耕うん同時畝立て用ロータリと播種機のデモ機を用意しますので、その他の種子・資材などはご用意ください。
          畝立てができるアップカットロータリは、耕うん作業幅160cm(本体約80万円)、耕うん作業幅220cm(本体約120万円)および、耕うん作業幅150cm,170cm,180cm,240cmのロータリがあります。また、これらは市販化されています。適応トラクタは、耕うん作業幅150~180cmで30~50PS、220cmで70~85PS、240cmで70~100PSとなっています。
          例えば、耕うん作業幅160cmのロータリでは、「2条畝立て、条間75cm」または「平高畝、多条播(4~5条程度)」が可能です。
      • 注意内容
        • (1)実演後、デモ機の貸出についてもご相談ください。
        • (2) デモ機のみの貸出は対応いたしかねます。また、トラクタの貸出も対応しておりません。
        • (3) デモ機の使用目的は、以下の用途に限らせていただきます。
          • 普及機関、公設試などによる技術普及のための利用。
          • 耕うん同時畝立て播種技術を実際の使用環境でお試しいただき、機械性能や栽培などの確認のための利用。
        • (4) 出前技術指導を希望される場合、必ず担当する普及機関などを窓口にしてお申し込みをお願いいたします。
        • (5) 簡単なアンケートにご協力をお願いします。
        • (6) 実演・実技やそれに伴うデモ機の運搬等は出前技術指導実施要領に沿って行います。細かい部分や不明な部分は、担当窓口にお問い合わせください。
        • (7) 他の出前技術指導や業務の都合などにより、ご希望に沿えない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
        • (8) デモ機を希望される場合、装着するトラクタのフロントウェイトやヒッチなどの装備状況により装着ができない場合がありますので必ずご相談下さい。

2. イネ縞葉枯病でお困りの農家の皆様方へ

イネ縞葉枯病ウイルスの防除対策及び保毒虫検定法に関する技術指導

30年度の留意事項

      • 指導内容
        • 関東以西の一部地域において「イネ縞葉枯病」の発生面積が拡大傾向にあり、減収要因の一つとなっています。本病の原因となる「イネ縞葉枯ウイルス」を体内に保有する「ヒメトビウンカ」の発生量を把握する方法を指導します。また、被害を軽減する上で参考となるヒメトビウンカおよびイネ縞葉枯ウイルスの発生生態について解説します。
      • 注意事項
        • ヒメトビウンカの発生量やイネ縞葉枯ウイルスを保毒するヒメトビウンカの割合(保毒率)は都道府県の病害虫防除所でも行っていますので、まずはお近くの病害虫防除所にご相談下さい。

3.雑草イネでお困りの農家の皆様方へ

雑草イネの同定および防除対策に関する技術指導

30年度の留意事項

      • 指導内容
        • 雑草イネの形態的特徴や残草個体の確認方法など、雑草イネの同定技術や栽培イネとの見分け方に関する技術情報を提供します。また、被害軽減・まん延防止など防除対策に関する技術情報を提供します。
      • 注意事項
        • 出前技術指導を希望される場合、最寄りの都道府県の普及機関への事前のご相談をお勧めいたします。

4.牛舎における家畜害虫の対策を必要とする畜産農家の皆様方へ

牛舎等におけるアブ、サシバエ、マダニ等家畜害虫対策

30年度の留意事項

      • 指導内容
        • 公共牧野、牛舎等におけるアブ、サシバエ、マダニなどの吸血害虫の防除技術と牛白血病伝搬防止策について、現地でのトラップ組み立て・設置、害虫発生場所特定等の実習及び講義を行います。
      • 注意事項
        • 出前技術指導を希望される場合、最寄りの都道府県の普及機関への事前のご相談をお勧めいたします。

5.屋外で飼料ロールベールを繁殖雌牛に給飼させたい皆様へ

可搬式簡易給飼柵に関する技術指導

30年度の留意事項

      • 指導内容
        • 圃場や放牧地において飼料ロールベールを給飼する際に、ロールベールの上から被せる、移動・設置が容易で軽量な枠型柵を開発しました。この柵を用いて稲発酵粗飼料の細断型ロールベールを給与すると、残飼量が削減されて無駄を少なくすることができます。この簡易給飼柵の設置方法や使用方法について出向いて説明します。
      • 注意事項
        • 出前技術指導を希望される場合、最寄りの都道府県の普及機関への事前のご相談をお勧めいたします。

6.施設野菜の微小害虫の防除に天敵を活用したい農家の皆様へ

天敵活用技術に関する技術指導

30年度の留意事項

      • 指導内容
        • イチゴやキュウリなどの施設野菜を加害するハダニ、アザミウマ、コナジラミ、アブラムシなどの微小害虫を、天敵を使って効果的に防除するための技術マニュアルを作成しました。天敵増殖資材(バンカーシート)、土着天敵を活用する技術、タバコカスミカメ利用技術、アブラバチを用いたバンカー法の技術などについて、特徴や使用上のポイントなどを写真や図表で分かりやすく説明しています。IPM(総合的病害虫管理)の考え方、天敵利用の基礎から、これらの最新の技術まで、都道府県やJA等の生産者団体主催の研修会等において説明を行います。
      • 注意事項

7.バレイショそうか病でお困りの農家の皆様へ

バレイショのそうか病対策のための土壌pH(KCl)簡易測定法に関する技術指導

30年度の留意事項

      • 指導内容
        • バレイショ産地の生産者、普及指導担当者等を対象に、そうか病対策で有効な土壌酸度になるように土壌を適正化する際、必要となる土壌pH(KCl)の簡易測定方法の説明と実習を行います。
      • 注意事項
        • 出前技術指導を希望される場合、最寄りの都道府県の普及機関への事前のご相談をお勧めいたします。