背景とねらい
中央農業研究センターで研究開発した新技術を生産現場に広く普及させるため、その技術の良さを積極的に生産現場にPRすることが求められています。そこで、先進的で意欲的な農業者がその新技術を試行・体験できる機会を提供し、新技術の良さを直接体験することによって、新技術の普及を加速化、効率化することをねらいとして、新技術の出前技術指導を行って来ました。
令和2年度出前技術指導実施概要
出前技術指導の実施課題の概要を以下に掲載しました。出前技術指導を希望される生産者は、留意事項等をご確認のうえ、連絡窓口にお申し込み下さい(時期や内容、応募状況により対応出来ない場合もありますので、この点、ご了解下さい)。
なお、出前技術指導を円滑に行うため、現地所管の都道府県の試験場・普及センターには事前に情報提供するとともに、現地試験のパートナーとしての協力を要請し、連携関係を得ながら実施することをお勧めいたします。
1. イネ縞葉枯病でお困りの農家の皆様方へ
- 指導内容
- 関東以西の一部地域において「イネ縞葉枯病」の発生面積が拡大傾向にあり、減収要因の一つとなっています。本病による被害を軽減させるには、地域の状況に合わせて、化学農薬の利用によるヒメトビウンカ防除、イネ縞葉枯抵抗性品種の利用、圃場管理によるヒメトビウンカの発生抑制、などを組み合わせて適切に防除を行うことが重要となります。そこで、被害を軽減する上で参考となるヒメトビウンカおよびイネ縞葉枯ウイルスの発生生態や防除対策について解説します。
- 注意事項
- 出前技術指導を希望される場合、最寄りの都道府県の普及機関への事前のご相談をお勧めいたします。
2.雑草イネでお困りの農家の皆様方へ
- 指導内容
- 雑草イネの形態的特徴や残草個体の確認方法など、雑草イネの同定技術や栽培イネとの見分け方に関する技術情報を提供します。また、被害軽減・まん延防止など防除対策に関する技術情報を提供します。
- 注意事項
- 出前技術指導を希望される場合、最寄りの都道府県の普及機関への事前のご相談をお勧めいたします。
3. 圃場の排水不良でお困りの皆様方へ
土壌物理性簡易診断に関する技術指導
- 指導内容
- 圃場全面深さ60cmまでの土壌硬度分布を測定することで、圃場内の水の溜まりやすさを評価する手法を開発しました。圃場の排水性改善に関する技術情報を提供します。また、トラクタやコンバインなど農業機械による土壌踏圧の影響(作土の浅層化)についても技術情報を提供します。
- 注意事項
- 出前技術指導を希望される場合、最寄りの都道府県の普及機関への事前のご相談をお勧めいたします。
- 関連成果情報