北海道農業研究センター

生産環境研究領域

生産環境研究領域は、農業気象、土壌肥料、病虫害、線虫害の4つの研究を行うグループによって成り立っています。

寒地気候変動グループでは、寒地における気候変動下での安定生産に資するため、水田作や畑作物・牧草、新規作物に関する気候変動適応策やこれらの気象対応型の対策技術開発、寒地における気候変動適応策に関わる基礎となる理論・技術の高度化などの研究を実施しています。

土壌管理グループでは北海道の大規模畑作・水田輪作体系における省力・安定生産を支援するための土壌管理・診断技術の開発、アーバスキュラー菌根菌(AM菌)を利用した省資源安定生産技術の開発、農耕地における温暖化緩和技術の開発などの研究を実施しています。

病虫害グループでは、ジャガイモ黒あし病、ジャガイモYウイルス、テンサイ西部萎黄病など北海道における大規模な畑作農業での重大な生産阻害要因となりうる種々の菌類やウイルスによる病害、またウイルスを媒介するアブラムシ類、植食性害虫などについて、発生生態、感染や媒介のメカニズム解明、天敵の探索などの基礎的な研究から、それらを制御する手法、病害の診断技術の開発など応用・実用化研究まで、様々な観点から研究を実施しています。

線虫害グループでは、北海道の大規模畑輪作において重大な生産阻害要因となる有害線虫類、とりわけバレイショを加害するジャガイモシストセンチュウ類について、発生生態の解明や高精度検出技術の開発、効果的な防除技術の開発、これらを駆使し有害線虫を根絶まで導くプロセスの構築などの研究を実施しています。

領域長

奈良部 孝 (ならぶ たかし)

所属グループ