北海道農業研究センター

小学校稲作体験学習

2008年羊丘小学校稲作体験学習

今年も当センターの水田で羊丘小学校の総合的学習で稲作りの体験学習が行われます。この取り組みは、未来を担う子供達に農業・食料の大切さを学んでもらうため、1987年より続いています。今年は5月22日(木曜日)に羊丘小学校で出前授業を行い、6月5日(木曜日)の米国ノースイースタン大学との合同田植え体験、6月下旬の自然観察会、秋の稲刈り体験、収穫した「おぼろづき」を使った調理実習、「はくちょうもち」を使った餅つき大会と続きます。

出前授業

出前授業風景

今年は米品質研究チーム船附稚子主任研究員が、お米の生育過程や品種改良などについて出前授業を行いました。児童達は、熱心に説明を聞いていました。説明のあと、お米に関するクイズが行われ、正解者には、北農研育成新品種「おぼろづき」のプレゼントが手渡されました。正解者が多く、授業の成果が顕れているようでした。

田植え体験授業

田植風景

朝から好天に恵まれ、田植え日和でした。今年は、米国ノースイースタン大学の学生さんと合同の田植えを行い、国際交流を体験することができました。例年以上に児童の歓声は賑やかでした。今年植えた苗は、餅米「はくちょうもち」と北海道農業研究センターで開発され、北海道の高級ブランド米として評価されている「おぼろづき」を植えました。また、最新の品種と比較するため明治時代の主力品種である「赤毛」をはじめ、「走坊主」「富国」「ユーカラ」「キタヒカリ」など各時代を代表する品種も植えました。

自然観察会

自然観察会風景

朝から好天で、子供達の元気な声が響き渡る楽しい自然観察会となりました。最初に、田植えをしてから3週間ほどたった稲の生長の様子やこれから秋の収穫までの稲の生長過程について、説明を行いました。それから水田の中に生息するオタマジャクシ、ヤゴなど生き物の説明を行い、実際に採集、観察を行いレポートにまとめました。稲の分けつの様子や水田の多種多様な生物の観察を通して自然と親しむ楽しい学習会となったようです。

水稲観察会

水稲観察会風景

田植えをしてから2ヶ月半近く経ちました。稲も順調に生育しています。松葉研究員から「おぼろづき」と「はくちょうもち」の生育の様子や他の品種について説明がありました。それから生徒達は稲穂の形や様子をよく観察して、スケッチしながらレポートを作成しました。稲の生長の様子を自分の目で確かめることができた観察会でした。

稲刈り

稲刈り風景

心配された雨もなく稲刈りにふさわしい好天となりました。安田科長から稲の説明後、生徒達は鎌を持ち慣れない手つきで稲刈りを始めました。熱心に稲を刈るうちにだんだんと上手になり、収穫を終えました。それからコンバインによる脱穀の様子を見て、籾をよく観察しました。