九州沖縄農業研究センター

所長室から

広報活動の意味「広報は他人のためならず」

所長 山川 理

農業生産法人「山渡会」の圃場でインタビューを受ける所長
農業生産法人「山渡会」の圃場でインタビューを受ける所長

広報活動というと、マスコミ発表やイベント、それにホームページを含む各種の情報出版物を思い浮かべる。企業から見れば広報活動は会社のステータスの向上や商品の売り上げ増を図るための主要戦略の1つとなる。
機構傘下の研究所にとっても社会的認知度の向上や研究成果(これがすなわち商品である)の普及は極めて重要な課題である。
従来から研究所は印刷物を数多く発行している。しかし、配布した後これらがどのくらい読まれているかどうかどうもよく分からない。
また、所在地近辺の人達は、広大な敷地で私達が一体どんなことをしているのか理解できないという。
普通の企業であれば意味もないような物をわざわざお金を使って印刷することはしないし、地元の人に対し何をしているのかしっかりとPRしなければ薄気味悪く思われる。当然税金も払うから行政も関心を持つ。
だから、広報とはコミュニケーション、すなわち双方向の情報交換で合って欲しい。一方的な情報の垂れ流しでは困る。
情報があふれている昨今、質の良い情報を精選して、適時に提供することに努めるとともに、受けての反応を感じ取れるようなシステムを考案することが重要である。

広報打ち合わせ風景
広報打ち合わせ風景

まづ、所長が広報活動の先頭に立たなければ駄目だと思う。いわゆる、「研究所をあげて広報活動している」ということが内外にしっかり見えるようにしなければインパクトが強くならない。
広報の準備をする段階で最先端の研究者や担当者から詳しく話を聞いたり、また活動現場でいろいろな人の意見を直に聞いたりすることで、私自身もこのような広報活動から学ぶことが多い。