九州沖縄農業研究センター

所長室から

2006年所長補佐官からの一言

2006年所長補佐官

人事・目標担当補佐官 武政正明

今年は平成18年、われわれにとって節目の年である。3月で第1期の中期目標期間が終わり、4月からは第2期の中期目標期間が始まることになる。これまで、次期の中期計画、研究課題、そして組織体制について検討を進めてきたが、次は所の運営体制をどうするかが課題になる。新たな体制のもとで、従来の良いところを活かしつつ、これまで以上の研究環境を整えていくために、所内の全員が意見を出し合いながら具体的な形を作っていくことが重要である。まさに、われわれの知恵の出しどころ。限られた時間のなかで前向きの論議を進めていきたい。皆さんの協力をお願いしたい。

広報・情報担当補佐官 田中基晴

2005年は私にとって忘れ得ぬ年の一つとなった。16年余を経て再び熊本の地を 踏むこととなったが,真夏日108日という記録的猛暑が出迎えてくれた。「こんなに暑かったっけ!」。秋の紅葉を楽しむ余裕もなく,引き続く12月の積雪と寒波。いろんな事があった。蕾で引き継いだプロジェクト提案も皆さんの支えの中で,ようやく花を咲かせる所まできた。それが大きな実となり,見える成果となるのは,まだもう少し先だが,大いなる期待を抱いている。さて,2006年も激動の予感の中で一月が過ぎた。組織体制の大きな変更が予定されているが,次のステップに向け,見える成果を出しつつ,次の蕾を懐に抱えて,時には立ち止まり,ふと振り返るとクッキリと足跡を刻むことができれば,また忘れ得ぬ一年となろう。

体制・評価担当補佐官 岡本正弘

「普及」という言葉
「成果の普及」や「技術の普及」というように、昨今、私達の職場では「普及」という言葉をよく用いるようになった。「普及」という言葉には、文字通り「広く行き渡ること。広く行き渡らせること」(大辞林)という意味があるが、(何を)普及するかによって、私たちは普及という言葉を使い分けている。たとえば、「ハイブリッド車が普及する」、「液晶テレビが普及する」とは言うが、ある自動車メーカーの新型車や電気メーカーの新型カラーテレビがどの位、売れているかをいう時には、「普及」という言葉は用いない(この場合には「シュア」と言ったりする)。こうして見ると、「普及」という言葉が使えるのはその対象となるものが、「革新的な技術」(およびそれによって開発された製品の総称)に限られていることに気づく。世の中一般の慣例からいえば、「普及技術」とはそう簡単に使えるものではないようだ。