農業環境変動研究センター

化学物質影響評価ユニット

左上)アキアカネ、右上)アキアカネ幼虫(ヤゴ)、左下)水生昆虫コガタシマトビケラ(捕獲網を張っている)、右下)付着藻類ツメケイソウ

わが国の農業生産において、農薬は病害虫や雑草の防除に不可欠な資材ですが、農耕地で使用された農薬の一部が河川などへ移行し、生態系に悪影響を及ぼすことが懸念されています。現行の農薬登録制度では、環境大臣が定める「水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準」により、水域を対象とした生態リスク評価が行われています。しかし、現行の制度では評価の対象となる生物が3種(魚類、甲殻類、藻類)に限定されており、生物多様性への影響を適切に評価できないといった課題があります。

当ユニットでは、わが国の河川等に生息する水生昆虫や付着藻類などを対象として、化学合成農薬の簡便で効率的な毒性試験法の開発を行っています。また、農薬に対する様々な生物種間の感受性差を考慮した生物多様性への影響評価手法の開発を進めております。さらに、河川における農薬のモニタリングや数理モデルによる動態予測により、水生生物が暴露する農薬濃度を評価する研究を行っています。

当ユニットの各メンバーは、中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会や水産動植物登録保留基準設定検討会などへ委員として参画し、前述の専門研究分野の知見を生かした助言を行い、農薬の環境行政の推進に貢献しています。


メンバー