動物衛生研究部門

おとり牛を用いたアカバネ病等の抗体調査

編集: 越境性家畜感染症研究領域
最終更新年月日: 2024年2月9日

2006年のおとり牛の分布
2006年のおとり牛の分布

わが国では監視伝染病のサーベイランスの一環として、おとり牛を用いたアカバネ病、アイノウイルス感染症、チュウザン病、ブルータング、イバラキ病及び牛流行熱の抗体調査が長年にわたり実施されています。これらの疾病の全国的な流行状況を把握するため、 各都道府県はおとり牛(媒介昆虫の活動する夏を経験していない牛、または抗体陰性牛)を対象に、継続的に抗体検査を行っています。

このページでは、各年の抗体の陽転状況を都道府県毎の抗体陽転時期として示しました。

2021年度からは農林水産省においてサーベイランスの見直しが行われたため、イバラキ病と牛流行熱の抗体調査は行われていません。また、アイノウイルス感染症とチュウザン病の抗体調査は西日本で実施されることとなり、東日本では実施されていません。アカバネ病の抗体調査については従来どおり全国で実施されています。

抗体検査方法

  • 中和試験:アカバネ病、アイノウイルス感染症、イバラキ病及び牛流行熱
  • 寒天ゲル内沈降試験:ブルータング

毎年、約3,000頭のおとり牛から、抗体検査のための血液採取が6月下旬、8月中旬、9月下旬及び11月中旬の年4回行われます (媒介昆虫の出現時期に合わせて、沖縄県では5月下旬、7月下旬、9月下旬及び11月下旬)。都道府県が実施した検査結果は農林水産省に報告されます。 このページでは、農林水産省からの委託を受けて、それらの検査結果をとりまとめて、各年の抗体陽転状況を都道府県毎の抗体陽転時期として示しました。

なお、2003年以前の調査結果については、個体データが残っていないため、集計データを用いて抗体陽転時期を判断しました。