作物研究部門放射線育種場の依頼照射は、依頼者からの申請により農作物等に対して放射線の照射を行う制度です。依頼照射要領(下記からダウンロ-ドできます。)に基づいて運用され、誰でも申し込むことができます。放射線照射により突然変異誘発および形質改変等を行うことを目的としています。国の機関を除いて料金の納入が必要となります(前納制:農研機構を除いた国立研究開発法人および国立大学法人も有料となります)。
なお、照射条件の検討をはじめとして、照射全般について各種相談を受け付けています。また、照射スケジュ-ルについて、あらかじめ相談して頂ければ幸いです。
依頼照射を希望される方は、依頼照射規程と下記の事項をお読みになった上で、手続きを行って頂くようお願いいたします。
- 2022年11月25日
放射線育種場ガンマールーム(ガンマ線屋内照射室)の照射業務の終了に伴う依頼照射の受け入れ終了について - 2021年1月28日
「放射線育種場・ガンマールーム」照射の再開と照射依頼について - 2020年7月28日
「放射線育種場・ガンマールーム」照射の停止期間のお知らせと照射依頼について - 2018年9月27日
放射線育種場ガンマーフィールド(ガンマ線照射ほ場)の使用停止に伴う依頼照射の受け入れ終了について - 2017年3月23日
放射線育種場ガンマーフィールド(ガンマ線照射ほ場)の稼働及び依頼照射の再開について - 2016年11月22日
放射線育種場ガンマーフィールド(ガンマ線照射ほ場)の使用停止に伴う依頼照射の一時中止について - 2016年11月22日
放射線育種場ガンマールーム(ガンマ線照射室)の使用及び依頼照射の再開について
依頼照射の概要
照射施設
放射線育種場が保有する室内型の照射施設であるガンマ-ル-ムを使用します。
線源と放射線の種類
60Co(コバルト60)を使用線源としたガンマ線照射を行います。ガンマ線は到達距離が長く、透過性が高いので照射条件の制約が少なく、大きな試料や、多量の試料への照射が可能です。照射材料に放射能は発生しません。
照射の対象物
農作物(花卉類含む)、菌茸類などについて、ガンマ線の特性を生かした多様な形態・大きさの対象物へ照射を行うことができます。
照射方法
照射試料への照射は次の方法があります。
急照射(室内照射)
20時間を標準とした短期間の照射で、高い線量率の照射を行います。ガンマールームの中で照射を行います。小型の試料に対して比較的に集中的な照射を行う場合に適しています。生育中の植物体(苗)、種子、培養体、花粉、胞子、穂木、イモ等に照射可能です。
照射条件
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照射線量(Gy)
ご希望に応じて設定します。依頼者と放射線育種場の間で相談の上決定することも可能です。適正な線量が判明しない場合等は、3段階(弱・中・強)程度の線量による照射が理想的です。
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線量率・照射時間
急照射(ガンマ-ル-ム)は1時間当たり線量(Gy/h)を線量率としています。20時間照射が標準です。この場合は総線量を20で除したものが実際の線量率となります。特別に線量率・照射時間を指定されたい場合はご相談下さい。
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照射試料の数量
ご希望に応じますが、照射スペ-スの関係で調整することがあります。また、数量によって料金が異なります(料金表参照)。
多数照射することで変異誘発の確率は向上しますが、照射後の試験規模、栽培管理、選抜作業、世代促進等を考慮することが必要です。
依頼照射の手順
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依頼照射の申請には「照射依頼書」の提出が必要です。依頼書に必要事項をご記入・押印の上、下記の宛先に送付下さい。依頼書の様式は下記「提出書類」からダウンロードできます。ダウンロ-ドできない方は問い合わせ窓口まで御連絡下さい。
* お急ぎの場合は、ご相談下さい。ただし、依頼書の受付から事務手続きが終了するまでに2週間以上必要としますので、早めに照射依頼書の提出をして下さい。原則として、照射依頼書提出と同時に照射試料の提出を行うことはお控え下さい。管理が必要な生体試料等は放射線育種場が指定した日にお届け下さい。
- 放射線育種場で依頼をお受けできるかどうか検討し、お受けできる場合は承諾書を送付します。また、照射料金の納入請求書を送付しますので料金の納入をお願いします。料金の納入が確認された後に照射試料をお受けし、照射を開始します。
- 照射終了後に試料の返却と、照射済み通知書の送付を行います。 照射依頼書の提出 → 承諾の通知および照射料金請求の通知 → 照射料金納入 → 照射試料の提出 → 照射 → 照射済通知、照射試料の返却 → 照射結果の報告書提出
照射料金表 | ||
依頼者の区分 | 国の機関(国立研究開発法人、国立大学法人は含まない) | 国の機関以外(農研機構を除いた国立研究開発法人、国立大学法人を含む) |
室内照射 (ガンマールーム) |
無料 |
1件数・単位重量当たり7,200円 |
1件数:種類(作物種等)、品種、線量の各々が異なる毎 単位重量:食用作物球根類 15kg、非食用作物球根類 8kg、大粒種子 2kg、小粒種子 0.5kg、穂木・差苗・鉢植え物 8kg、培養体 2kg |
依頼者の義務等について
依頼者は、必ず「照射効果に関する報告書」を照射後1年以内に放射線育種場長にご提出下さい。様式は下記「提出書類」からダウンロードできます。ダウンロ-ドできない方は問い合わせ窓口まで御連絡下さい。また、変異体の確認、品種登録予定、論文掲載等など進展があった毎に遅滞なく放射線育種場長にご報告下さい。
注意事項
- 試料の送付準備
試料は1照射件数毎に封入して線量(Gy)を明記して下さい。試料の損傷防止、取扱いや運搬上の問題が生じないことに留意願います。 - 手数料、返送費用等
振り込み手数料、照射試料の運送費は依頼者の負担となります。
返送を郵送とする場合は、郵便切手を貼付した返信用封筒に宛先を記入して照射試料と一緒に送付してください。郵送以外は、着払い扱いとなります。運送業者を指定される場合は事前にご相談下さい。 - 法令、規程等の適合性あるいは認証等の確認
照射対象および条件によっては、法令、規程等の適合性の確認、あるいは認証等が必要となる場合があります。該当する場合は、これらの証明となる書類を添付頂くようお願いします。
以下、閲覧およびダウンロードが可能です(各書式の項を左クリックして下さい)。
提出書類
- 照射依頼書(別紙様式第1) [ MS-WORD形式 【16KB】 / PDF形式 【112KB】 ]
- 照射効果に関する報告書 (別紙様式第3)[ MS-WORD形式 【20KB】 / PDF形式 【120KB】 ]
提出・問い合せ先 |
〒319-2293 茨城県常陸大宮市上村田2425 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究部門放射線育種場 電話:0295-52-1138/Fax:0295-53-1075 電子メール:iray@naro.affrc.go.jp |