作物研究部門

作物見本園

ソルガム

蜀黍、モロコシ

英名: sorghum
科名: イネ科
学名: Sorghum bicolor (L.) Moench
種類: 穀類(雑穀、飼料、食用、緑肥)

起源

地図
熱帯アフリカ原産で、紀元前3000年にエジプトで栽培された記録がある。アジ アでも紀元前より栽培されていたが、わが国には室町時代に中国から伝来した。 中国の高粱(こうりゃん)はソルガムのことである。

作物的特徴

種子繁殖作物で、自殖性であるが、4%程度の自然交雑がある。関東以西の温 暖地に適する。深根性でトウモロコシよりも耐干性が強い。酸性土を嫌う。

用途

子実は熱帯では主食として用いられるところが多い。酒類、菓子、ブドウ糖な どの原料にも用いられる。わが国では飼料作物として、青刈・サイレ-ジ用に栽 培される。ソルガムには、このほかホウキモロコシ(ブル-ムコ-ン)が箒の原 料に使われ、サトウモロコシ(スィ-トソルガム)はシロップ用とするほか青刈 飼料用に栽培されている。

生産地

世界のソルガムの子実生産量6,300万トンのうち約20%がアメリカで生産され 、そのほかインド、中国等で生産量が多い。日本では子実は全量輸入されている が、青刈用は南九州を中心に約4万ha栽培されている。