作物研究部門

作物見本園

葉と丸い花とむかご。さてこの作物は?


きょうは梅雨の合間の青空。先週ご紹介したラベンダー(シソ科)が花盛りです。背景の白い建物は「食と農の科学館」。新型コロナウイルス対策で4ヶ月あまり休館していましたが、「完全予約制」などの条件付きで、7月1日から再開しました。


平日のみの開館で、遅くとも前開館日までに予約が必要などの制限があります。詳しくは「食と農の科学館」の案内サイトをご覧ください。リンクをクリック(タップ)すると案内サイトに飛びます。


先週と先々週ご紹介したアーティチョーク(キク科)。7輪咲いているのですが、きのうの強風(つくばのアメダスで最大瞬間風速17.6m/s)と雨のせいで、太い茎が倒れてしまいました。


一方、それくらいの風雨は、ものともしないのが、エリアンサス(イネ科)です。草丈が3mに達しました。葉や茎の生育量が非常に多く、燃料や新素材の原料などとして、活用が期待されている作物です。


こちらは支柱にからみながら旺盛に生育しているヤマノイモ(山の芋、ヤマノイモ科)です。ヤマイモ、ジネンジョ(自然薯)などとも呼ばれます。根茎が、とろろ芋としておなじみです。


ヤマノイモの花が咲きました。写真の小さなツブツブが、ヤマノイモの花です。


ヤマノイモには雌株と雄株があり、花の形で区別がつきます。これは雄株の花。雌株は残念ながら見当たりませんでした。雌株の花は球形でなく、花の基部に袋状の子房があるそうです。


雄株の花のクローズアップです。花被片(かひへん)が6枚あり、おしべが少しだけ見えています。


一方、このうす紫色の小さな物体は、できたてのむかご(零余子、珠芽)です。むかごはわき芽が肥大した栄養繁殖器官で、雄株にも雌株にもできます。


大きくなってきたむかご。右下にある花の大きさと比べてみてください。


さらに生育が進んだむかご。熟したむかごは、ゆでたり炒めたりして、おいしく食べることができます。