農村工学研究部門

地域防災ユニット

研究ユニットの概要

我が国は豪雨や地震等による大規模な自然災害を受けやすい条件の下にあり、農村地域においても毎年農地や農業水利施設が被災しています。農地や農業水利施設の被災は食料供給を不安定なものにするだけでなく、都市部を含めた地域住民の人命や財産にも被害を及ぼすおそれがあります。農村の防災・減災は極めて重要な課題です。
災害に強い農村を創るためには、豪雨や地震に耐えるよう施設の整備を進めるとともに、想定を上まわる豪雨や地震に対応するための施設管理・運用方策の策定やため池の決壊など万一の被災発生に備えたハザードマップの整備が必要です。さらに、農業水利施設の持つ洪水調節などの多面的機能を積極的に活用し、下流域の災害を防ぐことも求められています。
そこで、農地や農業水利施設が立地する斜面やその下流域における豪雨等の被災危険度の評価手法を高度化するとともに、施設の改修と管理・運用の改善を組み合わせた防災・減災手法を開発し、ハード・ソフト対策の連携による災害に強い農村の実現を目指します。

スタッフ

ユニット長 吉迫 宏 ため池群流域の流出特性解明と被災リスク評価・減災対策技術
上級研究員 紺野 道昭 降雨・融雪等の気象条件と地すべりの関係性の解明と対策・管理手法の開発
主任研究員 井上 敬資 非破壊調査手法等による地盤評価と施設・地盤災害ハザードマップ
主任研究員 正田 大輔 ため池への土砂流入特性の評価及び農地・施設のハザードマップ技術

研究のキーワード

ため池、地すべり、被災危険度評価、非破壊調査、防災・減災技術

主要な成果

図1

(主要普及成果情報)

  • 詳細地形等を考慮したため池決壊時の簡易氾濫解析手法

(普及成果情報)

  • 土砂災害に対する我がこと防災意識醸成による地域防災力の維持・向上
  • 地域防災のためのスマートフォンを活用した雨量観測・閲覧システム

(研究成果情報)

  • 地表面で目視確認できない地盤内の変状箇所推定手法
  • ため池氾濫解析時の解析条件や浸水域での留意事項
  • 谷池型ため池群による下流河川の洪水抑止
  • 非破壊調査法による地盤の亀裂範囲簡易探査手法

    図1

研究成果の活用事例

【ため池に関する受託研究/共同研究】北陸農政局土地改良技術事務所(H23)、大阪府(H27)、NTCコンサルタンツ(株)(H27)
【農地地すべりに関する受託研究/共同研究】東北農政局庄内あさひ農地保全事業所(H23~24)、国土防災技術(株)(H25)、国際航業(株)(H27)

メッセージ

現象解明と信頼性・再現性の高い評価・予測技術、住民参加手法等の開発を行いながら、これらの知見と技術を活かして災害時や農村の現場での問題解決のお役にたてればと考えています。