農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第79号(2016年10月号)

目次

1)イベント情報
■アグリビジネス創出フェア2016に出展します!

2)新技術の紹介
■普及成果情報の紹介(3)

3)水土里のささやき
■「実用新技術講習会及び技術相談会」を開催(報告)
■中課題「地域資源管理」研究会(第2回)を開催(報告)
■中課題「地域資源管理」研究会(第3回)を開催(報告)
■農村工学研究部門の技術研修紹介(生態系保全研修)
■農村工学研究部門の技術研修紹介(農村計画・環境配慮基礎研修)
■農村工学研究部門の技術研修紹介(施設保全管理)
■WCCMXII&APCOMVIおよびCECAR7への参加報告
■ポーランドで開催された国際農業物理学会への参加報告
■農村工学研究部門における海外研修について
■筑波大学と東京農工大学の皆さんが農村工学研究部門の見学に見えました

4)農村の草花
■花粉症の元凶として濡れ衣を着せられたスーパーな外来植物 ~セイタカアワダチソウ~

5)研究者の横顔
■武馬 夏希(ぶま なつき)

1)イベント情報

■アグリビジネス創出フェア2016に出展します!

来る12月14日(水)~16日(金)にかけて東京ビックサイト西4ホールにて開催される「アグリビジネス創出フェア」に農村工学部門からも出展する予定です。

出展内容等については、決まり次第メールマガジンでも紹介してまいりますので、ご期待下さい。

日時 平成28年12月14日(水)~16日(金) 10:00~17:00

場所 東京ビックサイト 西4ホール

http://agribiz-fair.jp/

技術移転部 移転推進室交流チーム長 猪井喜代隆

2)新技術の紹介

■普及成果情報の紹介(3)

平成27年度の普及成果情報(行政・普及機関、効率試験研究機関、生産者、民間企業等にとって直接利用が可能で、普及が期待できる成果)を紹介いたします。今月は次の2つの成果を紹介いたします。

「Google Earthを用いた荒廃農地の可視化手法」

荒廃農地の発生・解消状況に関する調査(荒廃農地調査)で把握された荒廃農地をGoogle Earthを用いて可視化する手法を開発し、そのマニュアル(ArcGISを用いた作業手順等)を作成しました。

農地基盤工学研究領域 農地利用ユニット

(関連資料)
(1)紹介PDF
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/jituyo/all/pdf/02-01-10.pdf
(2)詳細な内容
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nkk/2015/15_091.html

「我がこと防災意識醸成による地域防災力の維持・向上」

手作り防災マップの作成、雨量自主観測の取り組み、自主防災行動指針の策定の3段方式の取り組みで住民の我がこと防災意識を醸成する地域防災力の維持・向上手法を開発しました。

施設工学研究領域 地域防災ユニット

(関連資料)
(1)紹介PDF
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/jituyo/all/pdf/02-03-03.pdf
(2)詳細な内容
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nkk/2015/15_086.html

3)水土里のささやき

■「実用新技術講習会及び技術相談会」を開催(報告)

10月13日(木)、農研機構 農村工学研究部門では、東京大学弥生講堂一条ホールにおいて、「実用新技術講習会及び技術相談会」(後援:農林水産省)を開催しました。

当日は、現場の第一線で農業農村整備に携わる地方農政局や県の行政技術系職員、水土里ネット、建設会社や設計コンサルタントなど民間企業の技術者など、総勢235名の方にご参加頂きました。略儀ながら、メルマガ上において、参加頂いた皆様方にお礼を申し上げます。

プログラムは、安部伸治設計課長から冒頭挨拶、川村文洋計画調整室長から「新たな土地改良長期計画の概要」の講演が行われ、当研究部門の最新の技術報告として、(1)「大規模農家における水管理の省力・最適化を図る圃場水管理システムの開発」(若杉晃介上級研究員)、(2)「圃場-広域連携型水管理のための灌漑排水自動管理システムの開発」(中矢哲郎上級研究員)を行いました。さらに、研究成果16件のテーマについて、ポスターセッション方式により、来場者と対話形式で意見交換、双方の課題などの情報交換を行いました。

技術移転部 移転推進室長 野道彰一

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-01.pdf

■中課題「地域資源管理」研究会(第2回)を開催(報告)

今年度からスタートした農研機構中長期計画(第4期)では、大課題(18)、中課題(85)を設定して研究に取り組んでいます。その中で、中課題「農村地域の構造や環境等の変化に対応した地域資源の管理・利用の高度化技術の開発(地域資源管理)」を担当する農研機構農村工学研究部門等の職員で組織する研究会の第2回を9月14日(水)に千葉県印旛沼地域で開催しました。

地域資源工学研究領域 水文水資源ユニット研究員 宮津 進

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-02.pdf

■中課題「地域資源管理」研究会(第3回)を開催(報告)

農研機構中長期計画第4期(平成28~32年度)の中課題「農村地域の構造や環境等の変化に対応した地域資源の管理・利用の高度化技術の開発(地域資源管理)」では、第1回(7月6日)、第2回(9月14日)に引き続き、第3回となる研究会を農村工学研究部門において開催しました。

第3回研究会では、第4期における研究展開について課題担当者から話題提供を行うとともに、行政担当者を交え、研究成果の社会実装への道筋、包括的な地域資源の利用・管理手法のあり方等について、意見交換を行いました。

地域資源工学研究領域 地下水資源ユニット主任研究員 土原健雄

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-03.pdf

■農村工学研究部門の技術研修紹介(生態系保全研修)

10月3日(月)から10月7日(金)までの5日間の日程で農村工学専門技術研修(生態系保全研修)が実施されました。本研修は、農村環境に係る専門的知識を付与し、指導的技術者を育成することを目的に実施されています。

今回受講した研修生は、国、県等の職員9名です。現地においては、直接、生き物の観察、捕獲(一時的)、同定等を行い、身をもって生態系調査の方法とその難しさを体験することができました。

本研修を契機に、受講者の方々の今後の更なる農村環境や生態系保全に係る技術力の向上が期待されます。

技術移転部 技術研修室教務指導チーム長 加藤 孝

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-04.pdf

■農村工学研究部門の技術研修紹介(農村計画・環境配慮基礎研修)

9月28日(水)から9月30日(金)までの3日間の日程で農村工学専門技術研修(農村計画・環境配慮基礎研修)が実施されました。本研修は、農村計画や農村環境に係る専門的知識を付与し、指導的技術者を育成することを目的に実施されています。

今回受講した研修生21名は、国、県等の職員で、その多くは、担当業務において農村計画や環境配慮関連の事業等に関わっているものも多く、研修に向かう姿勢に強い意気込みが感じられました。

本研修を契機に、受講者の方々の今後の更なる農村計画や農村環境に係る技術力の向上が期待されます。

技術移転部 技術研修室教務指導チーム長 加藤 孝

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-05.pdf

■農村工学専門技術研修紹介(施設保全管理)

9月26日~10月7日の10日間の日程で農村工学専門技術研修(施設保全管理)を開講しました。

本研修は前身の施設更新研修を含めると今年で16年目の開講となりました。研修が始まった頃は馴染みの薄かった『ストックマネジメント』という言葉が今では『ストマネ』と略され、ごく一般に使われるようになりました。

農業農村整備事業においても更新事業が増えていく中で、施設の保全管理に関する現場課題も多種多様化しており、現場ニーズに合った新技術の開発・普及が求められています。技術研修室としても技術力養成の場として時代に即した研修カリキュラムとなるよう努めて参ります。

技術移転部 技術研修室教務指導チーム主査 河田 健太郎

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-06.pdf

■WCCMXII&APCOMVIおよびCECAR7への参加報告

7月24~29日に韓国ソウルにて開催されたThe 12th World Congress on Computational Mechanics & The 6th Asia-Pacific Congress on Computational Mechanics(WCCMXII & APCOMVI)および同8月30日~9月2日にハワイ州ホノルルで開催された7th Civil Engineering Conference in the Asian Region(CECAR7)への参加報告をいたします。

水利工学研究領域 沿岸域水理ユニット主任研究員 安瀬地一作

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-07.pdf

■ポーランドで開催された国際農業物理学会への参加報告

平成28年9月26日~9月28日(3日間)に、ポーランドのルブリン市 で開催された第11回国際農業物理学会(11th International Conference on Agrophysics: Soil, Plant & Climate)に私と同ユニットの岩田幸良上級研究員が参加し、地中熱ヒートポンプ技術やバイオ炭による土壌改良技術についての研究成果を発表しました。

この会議は、ポーランド科学アカデミー・農業物理研究所(Institute of Agrophysics, Polish Academy of Sciences)が主催し、不定期で開催される今回が11回目の大会です。今回の会議では、「気候変動」、「バイオマスの利活用」、「エネルギー」、「土壌保全」、「食料の貯蔵や品質」という問題に対し、農業物理学的アプローチによる成果の報告や議論が行われました。

農地基盤工学研究領域 畑整備ユニット主任研究員 亀山幸司

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-08.pdf

■農村工学研究部門における海外研修について

農研機構農村工学研究部門では、国内の技術者のみならず海外の技術者などに対する研修も行っています。

今年度はフィリピン国から「国営灌漑システム運営・維持管理改善プロジェク」国別研修(16名)、アフガニスタン、イラク、南スーダンなど8か国から「乾燥地における持続的農業のための土地・水資源の適正管理」課題別研修(11名)など7回実施されました。

技術移転部 教授 森 淳

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-09.pdf

■筑波大学と東京農工大学の皆さんが農村工学研究部門の見学に見えました

メルマガ9月号では高校生の見学についてお知らせしました。これに続いてと言う訳ではないのですが、本号では9月に農村工学研究部門を見学に来て頂いた大学生の皆さんについて報告いたします。

技術移転部 移転推進室交流チーム 小倉 力

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/03-10.pdf

4)農村の草花

■花粉症の元凶として濡れ衣を着せられたスーパーな外来植物 ~セイタカアワダチソウ~

すっかり秋が深まってきました。秋の深まりとともに、各地で小さな黄色い花を総状につけたセイタカアワダチソウが目立ち始めます。このセイタカアワダチソウ、明治期に観賞用として北米から渡来した外来植物なのですが、その旺盛な繁殖力から他の植物を駆逐したり、花粉症の原因植物ともされてきました。しかし花粉症に関しては、すっかり濡れ衣であったことを知っていましたか。

水利工学研究領域 水域環境ユニット上級研究員 嶺田拓也

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/04-01.pdf

5)研究者の横顔

■武馬 夏希(ぶま なつき)

武馬さんは、次世代型農業水利システムの構築に係る研究の模索と研究者として自らの成長を重ね合わせて取り組まれており、人間として研究者として誠実でひたむきな人物とお見受けしました。自然科学に加え、人文科学・社会科学も含めた学際的な思考を有する研究者になることを目指している武馬さん。これから大きく飛躍されることでしょう。

(他己紹介: 福田浩二)

(自己紹介)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/79/05-01.pdf

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技術移転部 移転推進室 交流チーム